検索窓
今日:2 hit、昨日:2 hit、合計:10,453 hit

6 ページ6

「遅れてごめん。」

放課後、帰る支度をして若武の家に着くと、もうみ

んなが揃っていた。

翼や忍は、私と同じ時間に終わったはずなのに……

「いやっ!そんなことないぜ。」

いつもは「遅い」って言うはずの若武が、慌てなが

らそう言ったんだ。

どうしたんだろう。

みんなだって、様子がおかしいし。

怪しい……

「ねぇ、みんな。なにかあっ……」

「アーヤ、早く座ったら?」

「え……あ、うん。」

私は席に座って、みんなに目を向けた。

若武が私が座ったことを確認すると、みんなを見回

してから、

「よし、話を始めるぞ!まずは……アーヤから

だ。」

えっ!?

私からなの。

どうしよ、何も考えてなかった。

私が気になっていたこと……

そんなことあったっけ?

うーん、あっ!

「私は、最近……学校の噂が気になってるんだ。」

学校の校舎裏に妖精?が出るって噂があるんだよ

ね。

妖精って……本当にいるのかなって。

「なんだそれ。」

「あ、アーヤも知ってたんだね。」

「噂なんて、あったか?」

「うん、妖精が出るって……」

忍、知らなかったんだ。

「小塚先生としては、どう?」

黒木君が興味深そうに目を瞬かせ、小塚君に質問を

する。

「うーん、確かめてみないことには、なにも。」

だよね。

実際に見てみないとわかんないよね?

でも、浜田中に他の学校の生徒は入れないし。

そもそも妖精って、本当にいるわけないよね。

私達が妖精について盛り上がっていると、翼がおず

おずと発言したんだ。

「あー、それ。少し弁解すると、ものすっごく歌が

上手い人間らしいよ。この世のものとは思えないほ

どの歌声で、まるでその姿が森に舞う妖精みたいだ

からって……で、その姿を見たものは口々に『美

しい』『まるで、ローレライだ。』とかなんとか。

それで噂が広がって、妖精が出るってことになった

みたい。」

へぇ。

そうだったんだ。

人間なんだね。

でも、そんなに綺麗な歌声なんだぁ。

聞いてみたい、かも。

7→←5


ラッキーアイテム

香り付きの消しゴム

ラッキーアルファベット

X


目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 8.6/10 (20 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
12人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

アリス - ありがとうございます!最近更新が遅れてしまっていますが、頑張りたいと思います。 (2020年6月20日 10時) (レス) id: f2ce54f87e (このIDを非表示/違反報告)
抹茶ソフト - めちゃくちゃ面白いです。どうしたらそんなに面白い作品を描くことができるのでしょうか…応援しています! (2020年6月7日 20時) (レス) id: 8055b70382 (このIDを非表示/違反報告)
アリス - はい、ありがとうございます! (2020年5月24日 7時) (レス) id: f2ce54f87e (このIDを非表示/違反報告)
華菜原 舞衣 - おもしろいね!5時間前ってくとは、9時かな?更新がんばってください! (2020年5月23日 14時) (レス) id: 7aa09cf11b (このIDを非表示/違反報告)
アリス - うわぁ!嬉しいです。頑張りますね! (2020年5月23日 9時) (レス) id: f2ce54f87e (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:アリス | 作成日時:2020年5月22日 18時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。