七話(過去) ページ7
私とハンネスさんは、なんとかウォール・ローゼの食料庫に着いた。
私はしばらく口を聞ける状態ではなかったが、ようやく口を開いた。
「……エレン達は?」
「三人共無事だ。だが、カルラさんが……」
一瞬安堵したもののその安心感はすぐに無くなってどん底に突き落とされた。
涙が出そうだ。
目に熱が集まって、鼻がツンと痛む。
「食え」
「……うん」
ハンネスさんは私にパンを渡してくれた。
でも全然食べる気分になれなかった。
ハンネスさんが駐屯兵団の仕事に行ったから私はエレン達を探すことにした。
「もっとよこせ!!」
「駄目だ。1日一個までだ!」
なにやら言い争う声が聞こえて、そこを見た。
食料配給が1日一個のパンだけのことに不平を言っているようだった。
下らないと思い、すぐに通りすぎようとしたが
私はそれが出来なかった。
何故ならその男が、父だったからだ。
何でだろう。
__何で、あなたが生きているの?
何でお前がのうのうと……!
お父さん……と呼ぶのも嫌だけど。この人にはお母さんのことも私のことも、家族なんか必要なかったんだ。
「よそ者のせいで食料不足に拍車がかかってんだよ!どうせならもっと巨人が食って減らしといてくれれば良かったのにな」
男がそういった時、後ろから「ふざけんな!」という声が聞こえてきた。
「見たことも無い癖に……
巨人がどうやって人を食べるか……!」
エレン……
そこにアルミンが割って入った。
「ごめんなさい!
お腹が減ってこんなことを……」
兵士は不機嫌そうに目線をアルミンに向けた。
「ふん!次は無いからな!」
アルミンのお陰で騒ぎは収まった。
だけど、父は私に気づくこと無く去っていった。
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はるこん(プロフ) - ??さん» そうですね、これだとウサギ跳びみたいになっちゃいますね笑 直しておきました。ご指摘本当に嬉しかったです!ありがとうございます! (2020年4月11日 22時) (レス) id: 99f376c927 (このIDを非表示/違反報告)
??(プロフ) - 実は緩く縛られていたのでしょうか?でしたらそういう表現も文に入れていただけると想像しやすいです…。すみません、どうしてもそこの表現が気になってしまいコメントにて質問させていただきました…m(_ _)m (2020年4月11日 18時) (レス) id: dc3a8c3be2 (このIDを非表示/違反報告)
??(プロフ) - ただひたすらに走って行った、という表現があるのですが夢主はどうやって手足が縛られているのに走って逃げたのですか? (2020年4月11日 18時) (レス) id: dc3a8c3be2 (このIDを非表示/違反報告)
??(プロフ) - 初めまして、コメント失礼します。十四話(過去)のページ内の表現について質問があります。ページの最初の方に夢主が馬車の中で手足を縛られている、という表現がありますがその後同ページ内で、前に乗っていた男に蹴り出され馬車の外に出て夢主は逃げた、 (2020年4月11日 18時) (レス) id: dc3a8c3be2 (このIDを非表示/違反報告)
shinon※*(プロフ) - いえいえ!更新楽しみにしてますね!無理せず頑張ってください!! (2020年3月10日 20時) (レス) id: 4f45f8ab39 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:はるこん | 作成日時:2015年8月20日 19時