三十八話 ページ38
それから月日は流れ、やがて訓練兵団を卒業する日が迫ってきた。
その間、ミカサはずっとエレンの傍にいたしアルミンは座学で才能を発揮し続けていた。
そう、いつもどおりだった。
私はこれが訓練兵団の卒業という形で終わらせられると思っていた。
でも違った。
あの日から5年。
超大型巨人が再び唐突に出現したのである。
その日は、とてもよく晴れていた。
私の班は補給管の整備をする日だった。
「ねぇ、ベルトルト見てない?」
私は仲良くなった同期の女の子、ミーナに話しかける。
ミーナはきょとんとして振り向いた。
彼女のローツインテールがぴょこんと跳ねる。
ミーナ、この髪型似合うよなー
そんなことを考えていると、強い風で辺りに砂が舞う。
風に吹き上げられた前髪を同時に押さえたことに笑った。
ミーナは少し微笑んでからうーん、と首を傾げる。
あぁ、口に砂入ったかも。
「さっき教官に呼ばれたとか言ってたから、教官室じゃない?」
口の中の嫌な感触を頭の隅に追いやりながら私はミーナの返答を不思議に思う。
「あれ、今教官に呼んで来いって言われて来たんだけど……会えたのかな?ならいいけど」
「えー、なんだろ」
そんな和やかさも一変、すっ、と何か大きなものの影が射し込んだ。
このとき
いやだ。
また壊れてしまう。
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はるこん(プロフ) - ??さん» そうですね、これだとウサギ跳びみたいになっちゃいますね笑 直しておきました。ご指摘本当に嬉しかったです!ありがとうございます! (2020年4月11日 22時) (レス) id: 99f376c927 (このIDを非表示/違反報告)
??(プロフ) - 実は緩く縛られていたのでしょうか?でしたらそういう表現も文に入れていただけると想像しやすいです…。すみません、どうしてもそこの表現が気になってしまいコメントにて質問させていただきました…m(_ _)m (2020年4月11日 18時) (レス) id: dc3a8c3be2 (このIDを非表示/違反報告)
??(プロフ) - ただひたすらに走って行った、という表現があるのですが夢主はどうやって手足が縛られているのに走って逃げたのですか? (2020年4月11日 18時) (レス) id: dc3a8c3be2 (このIDを非表示/違反報告)
??(プロフ) - 初めまして、コメント失礼します。十四話(過去)のページ内の表現について質問があります。ページの最初の方に夢主が馬車の中で手足を縛られている、という表現がありますがその後同ページ内で、前に乗っていた男に蹴り出され馬車の外に出て夢主は逃げた、 (2020年4月11日 18時) (レス) id: dc3a8c3be2 (このIDを非表示/違反報告)
shinon※*(プロフ) - いえいえ!更新楽しみにしてますね!無理せず頑張ってください!! (2020年3月10日 20時) (レス) id: 4f45f8ab39 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:はるこん | 作成日時:2015年8月20日 19時