【A3!】お手伝い(強制)兼歌い手です！【歌い手】

恩人　真澄side ページ39

Aと爽とは幼稚園に入る前から一緒だった

親同士が学生時代から仲が良かったのもあるから、よく一緒に遊んでた

でも、俺とAは、昔から表情を動かすのが苦手で、無表情ばっかだったから友達が出来なかった

けど、爽はニコニコしてて優しくて色んな人に好かれてた

今思えば子供のしたことだから、怒ることはない

ぼーっとしてて、顔が何考えてるか分からないから怖いって先生や皆が言ってきた

それを親に言ったら父さんは激怒して、先生と子供達をやめさせた

そのせいで、また距離を置かれ、俺と関わったら辞めさせられるって考える奴等ばっかり

だから、俺には丁寧な扱いをしてきた

それがうんざりだった

けど、二人は違った

『真澄ー帰ろうぜ〜。お迎え来てる〜』

クラスが何個かに別れてて、Aと爽は一緒だった

だから、呼びに来てくれたり、お昼に一緒にいてくれることが何より嬉しかった

『でさー、そいつがな〜』

名前は運動場を歩く時必ず話す

爽は楽しそうに聞いてたけど、俺はA達にもあんな扱いされるんじゃないかって不安で仕方なかった

『どしたの、真澄。元気ないよ？あ、またクラスの奴らになんかされたり言われた？』

爽「僕達力になるよ！」

真「…俺、前にあんな事があったから、少し距離置かれてて…」

『そんなの気にする必要ないよ。もし、真澄が辛くても私達がいるじゃん！ここの幼稚園はボンボン系が通う場所だけど、気にしなくていい。自分で好き勝手すればいいじゃん』

爽「そうだよ！」

真「うん…」

『さ、帰ろ〜』

爽「真澄くん。これでもA、真澄くんの事、気にしてたんだよ。大丈夫かなって」

真「！え…」

爽「お父さんが、クラスの子と先生辞めさせたんでしょ？だから、いつか転校しないかって不安だったらしいんだ」

『あっ！ちょ、爽くん！』

爽「ふふっ」

真「……あ、」

『「あ？」』

真「ありがとう」

『何お礼言ってんの！当たり前のことでしょ！早く行こ！』

真「うん…！」

二人は、俺自身を見てくれた

皆、恐怖で俺を見ていなかったのに

二人は恩人だから、どうしても何かしてあげたい

特に、Aには。ずっとお世話になったから…

Aとは中学から距離ができて寂しかった

そのうえ、Aは歌い手の活動し始めて、色んな奴と仲良くなっていった…

俺だけ、取り残された気分だったんだ

だから、お手伝いを頼んだ

俺にもかまってほしくて

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