私は神威じゃないって何回言ったらわかるんじゃァァアア！！

第30話、攘夷浪士という可能性が高い。 ページ31

威「ただ単に似てるだけか・・・それとも、春雨のスパイ？」


そう私の耳元で囁いた。

私は動揺しながら、刀の鞘を握り素早く横に振った。

スパッ!

威「おっと」


男が反射的に私から飛び離れて、もう一人の男の近くに着地する。

「斬れたか」と思ったが服が少し切れただけで、切れた服から見える白い肌は傷一つも付いていない。

あんなに素早く斬ったつもりだったのに、服が切れて傷一つも付けられてないなんて・・・

私は自然と刀を強く握り、構える。

そして着物の男の言葉を思い出す。


・・・幕府の犬が・・・、俺を追って来たのかーーーー


『・・・・・っ』


という事は攘夷浪士という可能性が高い。私に似てる男もきっと同じ。

自分より強いであろう、この二人を一人で相手ができるだろうか。

ズキズキする右足手首は痛いが、今気にするワケにもいかず目の前の男達を睨む。


「Aちゃん！！」

「Aー」


頭の中でパニっくになってると、聞き覚えのある声が聞こえた。

第31話、『なに言って、っ、そこに男二人がーーー！』→←第29話、【　神楽の兄　】

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