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翌朝
いつもより少し早く目覚めると
北山さんはソファで丸くなって眠っていた
心なしか顔が赤い
「………失礼します」
(寝込みを襲うとかじゃないですから！)
心の中で言い訳しながらおデコに手を当てる
「…………熱い」
毛布をもう一枚増やして
コンビニにスポーツドリンクやゼリー
食べられそうなものを買いに走った
帰ってくると物音に目が覚めたのか
のそのそっと北山さんが身体を起こす
「おはようございます、北山さん……熱、ありません？ちょっと測ってみてください」
「………えっ？あぁ……うん……俺…」
「昨日、雨の中ずっと外にいたから風邪ひいちゃったのかもしれないです……今日はゆっくり寝ててください」
「あっ……そっか……そうだ……Aさんの家に………」
「私、仕事があるのでもう出ますけど…いつまで居てもらっても構いませんから……もし、帰るなら 鍵はポストに入れておいて下さい………」
「……えっ…うん、ありがとう……でも…」
「じゃぁ………行ってきます」
少し名残惜しさを感じながら鍵をかける
(今日、家に帰った時まだ居てくれたらいいな……)
このままズルズルと同棲になってもいい…
だって、落ち込んだ時に1番に私を思い出してくれたなんて………いやがなんでも期待してしまう……
「おはよっ！」
「おはよう、昨日楽しかったね」
「また行きたいよねーあのお店」
さくらと話しながら部署まで歩く
(北山さんのこと言ったら絶対引かれるよね…)
北山さんを家に連れ込んだことは言い出せず
仕事が始まってからも時計ばかりを
チラチラと見ていた
「お疲れ！」
「わぁ！ビックリした……藤ヶ谷さん……どうしたんですか？こんな時間に」
「ちょっと手が空いたから、報告書持ってきた」
「あぁ、わざわざありがとうございます」
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作者名：ゆり | 作成日時：2019年3月30日 1時
