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「え、いいっていいって。全然気にしてないから、そんな風に謝らないでよ」

私は逆に愛子に申し訳なくなり、若干あたふたする。

「それなら、いいんだけど……」

それでも愛子は納得がいっていない様子だった。

「そんなあからさまに落ち込まないでよ……むしろ、愛子の正直に言うところとか好きだし」

そうフォローを入れるが、まだ暗い表情を変えない愛子。そんな彼女を見て、私は逆に彼女に突っ込んでもらうことにした。

「じゃあ、今度は私の番にしよっか。なんか愛子が気になってることとかある?今日はお喋りな澪もいないし、なんでも答えるから、なんでもスパって言ってよ」

「ね?」と、同意を求めると「じゃあ」といったふうに、愛子は私に早速質問をしてきた。

「先日……去年か、に聞いた三男とはどうなったんだ?あとは、他の兄弟との関係性も気になるな」

……だいぶ突っ込んでくるじゃん。

「愛子、やっぱ鋭い……」

「ではやめるか?」

「ううん、答えるって自分で言っちゃったし、ちゃんと答えるよ」

渋い顔をした私に対し、一瞬申し訳なさそうな顔をした愛子だが、自業自得だ。受け入れるしかないと、深呼吸をして私は、去年の年末から今年の1月にかけて、朝日奈家の兄弟とあったことを話すことにした。

「愛子と奏に何かあったか聞かれた日の帰りに、また別の兄弟から、その……」

「まさか、またキスされたのか?」

「……」

いざ言おうとすると勇気が出ず、私は目を逸らして黙って頷いた。すると、愛子は「はぁ〜」と大きなため息をついた。

「ああ、でも!なんかその兄弟はそのとき傷心モードだったというか、落ち込んでたというか……なんか、慰めてほしかった感じ?で、特に深い意味はないと……」

私は慌てて弁解をするが……。

「で、Aはその兄弟にされるがまま?」

「う、うん……」

「全く……最近のA、ちょっと危機感が薄れている気がするよ……」

言い訳と虚しく、再び愛子は大きなため息をついた。

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ぷよぷよぷよん♪(プロフ) - 澪桜さん» コメントありがとうございます!最近ゲームに夢中になっておりまして…汗。数話分書き溜めてから更新しておりますので、書き溜めができないと遅くなってしまって…書き溜めと更新、頑張ります。応援ありがとうございます。 (2022年2月21日 14時) (レス) id: 5cb00a9bd1 (このIDを非表示/違反報告)
ぷよぷよぷよん♪(プロフ) - ほしにゃあさん» コメントありがとうございます!ブラコン、やっぱりいいですよね!お心遣い感謝いたします!更新も頑張ります! (2022年2月21日 14時) (レス) id: 5cb00a9bd1 (このIDを非表示/違反報告)
澪桜(プロフ) - かなり更新していないと見受けましたが続きが気になります!!更新、楽しみに待ってます((o(。>ω<。)o)) (2022年2月21日 12時) (レス) @page20 id: 8aa45553d4 (このIDを非表示/違反報告)
ほしにゃあ(プロフ) - 久しぶりに占ツク開いたらブラコンの作品があって嬉しいです! まだまだ寒い日が続きますので、お体に気をつけてください。更新楽しみにしてます! (2022年2月18日 18時) (レス) @page20 id: d132f4653f (このIDを非表示/違反報告)
ぷよぷよぷよん♪(プロフ) - 美姫さん» いつもご愛読、並びにコメントありがとうございます。最近忙しくてあまり更新できずすみません!応援を励みに頑張ります!ありがとうございます! (2021年12月3日 22時) (レス) id: 9b5091abe9 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ぷよぷよぷよん♪ | 作成日時:2021年8月25日 23時

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