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「……」

何も言い返すことなく、琉生さんに黙って視線を向けたままでいると、彼はこう続けた。

「僕が、ジュリさんとお話ししてたり、ちぃちゃんって呼ぶの、変に思ってないから、そう、思った」

「……」

「前にね、ちぃちゃんに、聞かれたの。なんで、私のことちぃって呼ぶんですか、そう呼ぶのは、ジュリさんだけなのに、って。でも、Aちゃんは、聞いてこなかったから……」

私は、それからも黙って彼の推理を聞いていた。

「あと、さっき、ジュリさんに太るかもって言われて、Aちゃん、怒ってた気がする。だから、ジュリさんの声、分かるんだ、って確信した」

……琉生さんの推理は、どれも正しかった。

「……琉生さん」

「なあに?」

「この事は、誰にも言わないでくださいね。ちぃにも、ジュリにも……」

私はジュリを撫でながら、琉生さんにそう言った。

「……なんで?ジュリさん、かわいそう……」

彼の声音は、とても弱々しかった。それほどジュリと仲が良く、ジュリを友達……いや、家族だと思ってくれているのだろう。

「ジュリは、ちぃのナイトだから」

「ナイト……?」

そう。ジュリは絵麻を守る係。

「ちぃは、優しくて明るいけど……本当はちょっと怖がりで臆病な子だから、彼女を守ってくれるジュリが、必要なんです」

私がそう伝えると、琉生さんは悲しそうな表情になった。

「どうしたんですか?琉生さん」

気になって聞いてみると、予想もしない答えが返ってきた。

「Aちゃんを、Aちゃんを守る人は……?」

「え、わ、私ですか?」

あまりにも予想外の質問に、狼狽えてしまう。

「うん」

しかし、琉生さんは至って平静だった。おそらく本心なのだろう。

「そんな人いないですよ。……いなくても、平気です」

うそ。

「本当に……?」

「はい」

平気じゃないくせに。

いつの日か、誰かに頼ることを忘れてしまった私は、頼り方を忘れてしまっただけで、本当は誰かに縋りたくて、たまらない時がある。

それでも、いつしかその思いを我慢するのに慣れ、私は自分の欲望を抑え込むことが当たり前となってしまったのだ。

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ぷよぷよぷよん♪(プロフ) - 澪桜さん» コメントありがとうございます!最近ゲームに夢中になっておりまして…汗。数話分書き溜めてから更新しておりますので、書き溜めができないと遅くなってしまって…書き溜めと更新、頑張ります。応援ありがとうございます。 (2022年2月21日 14時) (レス) id: 5cb00a9bd1 (このIDを非表示/違反報告)
ぷよぷよぷよん♪(プロフ) - ほしにゃあさん» コメントありがとうございます!ブラコン、やっぱりいいですよね!お心遣い感謝いたします!更新も頑張ります! (2022年2月21日 14時) (レス) id: 5cb00a9bd1 (このIDを非表示/違反報告)
澪桜(プロフ) - かなり更新していないと見受けましたが続きが気になります!!更新、楽しみに待ってます((o(。>ω<。)o)) (2022年2月21日 12時) (レス) @page20 id: 8aa45553d4 (このIDを非表示/違反報告)
ほしにゃあ(プロフ) - 久しぶりに占ツク開いたらブラコンの作品があって嬉しいです! まだまだ寒い日が続きますので、お体に気をつけてください。更新楽しみにしてます! (2022年2月18日 18時) (レス) @page20 id: d132f4653f (このIDを非表示/違反報告)
ぷよぷよぷよん♪(プロフ) - 美姫さん» いつもご愛読、並びにコメントありがとうございます。最近忙しくてあまり更新できずすみません!応援を励みに頑張ります!ありがとうございます! (2021年12月3日 22時) (レス) id: 9b5091abe9 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ぷよぷよぷよん♪ | 作成日時:2021年8月25日 23時

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