友よ、この子は俺の・・・�� ページ14
コイツら、完全に俺を変態扱いしてやがるな…
そりゃ確かにね、今まで独り身だと思っていた友達に、突然子供がいると告白されても、そんなすんなりとは受け入れられませんよ？
だからって、変態扱いはねぇだろーが。
いや、俺は確かに変態だよ。
でも、そういう趣味はないんだよ。
変態の種類が違うんだって。
って、なに自分で自分の変態について語ってんだ。
明らかに変な目で俺を見るバカップルに、俺は事の経緯を説明した。
相「あちゃ〜…ニノ、それはマズイよ〜」
櫻「可能性的には、半々てとこ？」
ニ「まあ…そうですね…」
相櫻「あーあ(笑)」
だから、声を揃えて俺をけなすんじゃないよ…
相「ま、でも、とりあえずお母さんが迎えに来るまで預かるしかないね！」
櫻「早めに来てくれるといいんだけど」
ようやく、『俺の子供かもしれない』というのを受け入れてくれた二人が、あかねに向かってニコッと笑顔を見せた。
相「こんにちはっ♪」
茜「コンちわぁ」
櫻「お名前は、何ていうのかな？」
茜「かんざき あかねー！」
相「あかねちゃんていうんだ？お兄ちゃんはぁ、パパのお友達の、相葉だよ〜♪」
茜「あーば？」
相「そうそう！呼び捨てだけど(笑)」
櫻「ハハハッ。あかねちゃん。お兄ちゃんもね、パパのお友達で、翔くんっていいます」
茜「ちょうくん！」
相「翔ちゃん、名前変わってるよ(笑)」
櫻「あれ？俺、改名？(笑)ま、いっか」
相櫻「よろしくね♪」
なんだよ。
コイツら、子供の扱い上手いじゃねーか。
俺なんかよりも、よっぽど父親に向いてそうだ。
ならばいっそ、引き取っていただきたい。
なんて思っていたら、あかねが俺の袖をクイクイと引っ張った。
ニ「ん？」
茜「パパ、おなかすいたぁ」
ニ「あー…」
茜「あかね、おむらいすたべたい」
オムライス！？
茜「パパ、つくってぇ〜」
両手でグイグイと俺のシャツを引っ張りながら、キラキラと目を輝かせている。
いやいやいや、無理無理無理。
オムライスなんて、俺にはハードルが高すぎるし、材料も残念ながらご飯と卵とケチャップしかないんすよ。
何も答えずにただ揺さぶられていると
相「オムライスなら俺が作ったげようか？」
そう言ってスッと立ち上がる相葉の、透き通るような金髪がサラッと揺れた時。
ちょっとカッコイイじゃねぇかと、思ってしまった自分。
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作者名：さくら 樹里
| 作成日時：2018年5月19日 14時
