ぶっちゃけ�� ページ47
クラスの奴らが自分の話をしているのだと分かって、便座に座ったまま耳を澄ませた。
「なんかさ、今まであんま印象なかったんだけど、最近気付いてさ。アレ？可愛いくね？て」
「つか、なんか色気があるよなw」
「そうなんだよ」
「あいつ実は女じゃね？w」
「まさかw」
奴らの会話を扉越しに聞いて、個室を出れないでいた。
ヤバイよ…
「俺、実はタイプかもw」
「マジかよ、俺も結構タイプなんだけどw」
「俺、告ってみようかなw」
「バカww」
「つか、ぶっちゃけヤってみたくね？w」
「分かる〜アンアン言わせてみてーよなw」
「ピーをクチに咥えさせながらもう一人がケツにぶち込んでさw」
「おま、えろっww ちょー興奮するわ〜www」
奴らの下品な会話を聞いて、グッと拳を握った。
同じクラスの野郎どもに、そんな卑猥な妄想をされているのが悔しくて、情けなくて…。
だけど、今個室から出ていく勇気もなくて、ただ黙って奴らのくだらない妄想話を聞いていることしか出来なかった。
くそぉッ…
握った拳が膝の上でワナワナと震えている。
俺は怒りを必死に堪えるように、グッと目を閉じた。
「おい」
不意に、奴らとは別の低い声が聞こえてきた。
顔を見ていなくても分かる怒りを含んだ声。
俺のよく知っている声。
松「テメーら、今なんつった？」
「なんだよ松潤〜お前も一緒にハメたいって？w」
松「は？」
「どうせお前だって、二宮とヤリてぇて思ってんだろ？だったらさ、3人で体育倉庫にでも呼び出しちゃおうぜ？w」
松「…ふざけんじゃねぇ」
「なに怒ってんだよw お前だって、二宮のこと可愛いとか思ってんだろ？w」
松「ああ、思ってるよ」
えっ！
「やっぱしなw じゃあ俺らと一緒に」
喋っている途中で不意に個室の壁がガンッと鳴って、ビクッと肩を揺らした。
音の感じからして、誰かが個室の壁を蹴ったのだろうか。
トイレに緊張した雰囲気が漂っているのが個室の中でも分かる。
松「…さっきから好き勝手なこと言いやがって」
俺は物音を一切立てず、息さえも潜めた。
松「テメーらに言っとくけどな」
妙な静けさの中、潤くんの声だけが通る。
松「あいつは俺と付き合ってんだよ」
えっ
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作者名：さくら 樹里
| 作成日時：2020年2月16日 1時
