驚きざんまい�� ページ16
ニ「とにかく今すぐ男に戻せ！直ちに戻せ！」
怒鳴りつけるように言うと、緑のクソ妖精が腕を組みながら「う〜ん」と首を傾けた。
あい「言うの忘れちゃったけどぉ、俺まだ見習いだから、魔法の解き方が分かんないんだよねぇ〜」
ニ「はああああ⁉⁉だったら、男になるようにもう一度魔法かけりゃいいだろうが‼‼」
あい「一人の人間に二重に魔法をかけるのは禁止だって習ったでしょぉ？」
ニ「習ってねぇぇよッ‼生まれてこのかた魔法を習ったことはねぇぇんだよ‼‼」
あい「あ、そっか♪」
誰かコイツを屋上から突き落としてくれー！！
潤くんが訳の分からなそうな顔でジッと俺を見つめる。
そりゃそうだよ。
はたから見たら、一人で怒鳴ってる完全に頭イッちゃってる奴だよ。
ニ「じゃあ、どーしたらいいんですかねぇぇ？」
あい「う〜ん、ちょっと考えてみるね！」
ニ「空っぽな頭で考えたってどーせ時間の無駄なんだからさぁ、分かる奴にさっさと聞いてこいよなぁ！！」
あい「だいじょぶだいじょぶ♪ じゃあね〜」
ニ「あっ！」
ひらひらと笑顔で手を振りながらスーッと消えていった。
あんのヤロォォォ！！！
松「おい」
潤くんに呼ばれてハッと振り向いた。
松「何が何だかよく分かんねーけど…結局どうなったんだよ。男に戻れそうなのかよ？」
ニ「…男に戻れそうなら、こんな絶望的な顔してないよ…(泣)」
一連の流れをよく分かっていない潤くんに、あいつとの会話の内容を全て説明した。
松「マジかよ…(笑)」
ニ「笑ってる場合じゃないんだって…(泣)」
松「ここまできたら笑うしかねーよ(笑)で、これからどうすんの？」
ニ「ど〜しよ〜(泣)」
松「とりあえず…他の奴には絶対バレないようにするしかねーよな。幸い明日、明後日は土日で休みだから、この2日間のうちに何とかするしかねーだろ」
ニ「何とか出来る気がしないよぉ…(泣)」
気が遠くなりそうで、両目をグニャグニャとこすった。
松「つっても、家族にはソッコーでバレそうだけどな(笑)」
ニ「あーいや、ちょ〜どね、両親が今日から3日間新婚旅行で居ないのよ！」
松「おお、ラッキーじゃん」
ニ「でもなぁ…兄貴が居るんだよなぁ…」
松「兄貴一人くらいなら何とか誤魔化せるんじゃねーの？」
ニ「あ〜…まあ…あの人ボーっとしてて、そういうの気付かなそうだからね」
松「いや、さすがに気付くだろ(笑)」
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作者名：さくら 樹里
| 作成日時：2020年2月16日 1時
