その112(大コンペ準備編) ページ18
マツリさんの問いかけに頷く。
｢皆さんの、意見を、参考に、明日ノゾミさんと、作品を見せ合います｣
今日トレーラーハウスに帰りながらノゾミさんと決めたこと。明日までに今日の意見を参考にした作品を大ざっぱでも良いのでつくってくることだ。
作品作りなんて初めてで、作れるか不安だ。でも一応、もう構想は決まっている。これも皆さんのお陰だ。
｢ちゃん沙良は結構良い作品作ってくると思うんだよね。でも、ノゾミが、ねえ…｣
｢ノゾミになにかあるのか？｣
ゲーム作りに関係のないマツリさんは不思議顔だ。でも私はなんとなくキリオさんが不安がっている理由がわかる気がする。
｢ノゾミさん、またゾンビもの、作るって、言ってました｣
｢あいつ全然成長しないじゃん｣
キリオさんの顔がは呆れ顔へ。
｢あれ？てっきり取材の内容的に学園ものかと思ってたんだけどな。アクションなのか？｣
｢い、いえ…。学園の、恋愛ものを、作るらしいです｣
｢？｣
お二人とも意味が分からないと言う顔。かくいう私も、一体ノゾミさんがどんな作品を作るのか、想像できない。
｢ノゾミはゲームのマーケティングとか凄く得意なんだけどね…。創作がちょっと、あれで…｣
｢そんなこと言ってたらノゾミに殴られるぞ。お前何も作品作らないって聞いてるからな｣
｢適材適所ってやつ？｣
｢…｣
呆れ顔のマツリさん。なんだかキリオさんに呆れ顔を向ける人、凄く多い気がする。
｢そ、それよりちゃん沙良今日は取材以外も色々してたね？楽しかった？｣
｢話の変え方が露骨すぎる…｣
キリオさんの質問に、今日のことを改めて思い出す。
大コンペの規模の大きさにびっくりして、アトリエに行ってカナタさんと一緒に模型を作って。トレーラーハウスでマツリさんとミトさんに人の優しさを教えてもらって。
怖い思いもしたけれど、ヒナさんとことを知ることができて、少し仲良くなれた。
ここに来てまだ二日目。
たった一日の今日。それでも、物凄く濃くて、皆さんは優しかった。
｢凄く、凄く楽しかったです｣
カシャッ
私が言い終わると同時に何故かシャッター音。
キリオさんがカメラをこちらに向けていた。
｢今日一番の写真とーれた！｣
｢へっ…？｣
キリオさんが満足そうにカメラを確認している。マツリさんも覗きこんで頷いた。
｢やっぱり沙良の笑顔は破壊力があるな。ヒナに見せたら卒倒しそうだ｣
｢ちゃん沙良、これ見てみて｣
続く (更新停止中)
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ソフィア(プロフ) - 如月すやさん» いつもコメントありがとうございます！必ず投稿は続けますので、よろしくお願いします！ (2021年8月23日 23時) (
レス) id: 21c625e26e (このIDを非表示/違反報告)
如月すや(プロフ) - 続編待ってました！ゆっくりでも全然大丈夫（誰目線？）ですので、更新頑張ってください(^-^)/ 応援してます！ (2021年8月19日 16時) (レス) id: f380242dac (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ソフィア | 作成日時：2021年8月18日 23時
