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【さきしほ】初めて ページ3

Leo/needの四人は、今日もセカイに来てバンドの練習をしていた。


そしてその練習が終わり、みんな肩の力を抜く。


「はあー!今日も楽しかったあ〜!」


そう言って咲希は大きく伸びをする。


「うん、そうだね。…じゃ、片付けようか。」


一歌がそう言うとそれぞれ楽器などを片付け始めた。


「まあ…プロになるんだし、楽しいだけじゃ終われないけどね。」


すると、床に座りこみベースの手入れをしていた志歩が言った。


「もう〜しほちゃんったら、分かってるよー!今日の練習でも、また一歩成長できてたらいいな!」


「ふふ、咲希ちゃんならきっとできてるよ。」


穂波は片付けの手を止めて咲希にそう言う。


「ありがと!ほなちゃん!」


「みんなお疲れ様、今日もいい音出てたと思うよ。わたしは他の教室のルカ達のところに行くね。」


四人の様子を見ていたミクは、そう言うと教室のドアを開ける。


「うん。ありがとうミク、付き合ってくれて。またね!」


一歌達がミクを見送ると穂波が言う。


「それじゃあ、そろそろわたし達も帰ろっか。わたし、今日はバイトもあるし。」


「私はもうちょっと残って練習するから、先に帰ってて。」


志歩がそう言った。


「わかった。私も、今日はバイトあるから帰るね。…咲希はどうする?」


「うーん…アタシはしほちゃんと残って練習しよっかな!」


咲希は少し考えると、笑顔で言った。


「オッケー、じゃあ穂波、行こう!」


「うん!」


そして二人はセカイから帰り、教室には二人だけになる。


「そうだ!さっき終わったところだし、ちょっと話してから練習しようよ!」


咲希は片付けかけていたキーボードをもとに戻すと、志歩の隣に座った。


「…うん、別にいいよ。」


志歩は手入れが終わると、ベースを置き、咲希と話し始めた。


「…今日はいい感じに弾けてたのになんで残ったの?」


志歩が尋ねる。


「えへへっ!それはね……しほちゃんと居たかったから、かな!」


咲希は志歩の顔を見つめながら、そう言って笑った。


「そ、そう。」


志歩は一瞬咲希から視線を逸らしたが、すぐに冷静になる。


すると、突然咲希が志歩に抱きついた。


「ふふ…しほちゃん、ぎゅー!」


「ちょ…咲希……っ!」


志歩は顔が真っ赤になり、すぐに咲希を退けようとする。

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作成日時:2021年9月13日 1時

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