アングレカム。１ ページ1
黒*紫
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久々にオフが重なった日、一緒に出掛けることになった。
こういうのは何だか気恥ずかしいけれど嬉しさもあって頬を緩みそうになるのを抑えながら身支度を済ませる。
少し余裕をもって家を出て待ち合わせ場所へ向かった。
キャップ被ってメガネしてるけどバレてまうかもしれへんな…。
そう思いながら待ち合わせ場所に立つ。
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…あれからどれくらいたったんやろ。
時間が過ぎても奴の姿が見えへん。
連絡すらないってどーゆーこっちゃねん！
イライラしているとこちらへ向かって走ってくる奴の姿。
「ごめんっ！ひなちゃんっ！」
「………。」
楽しみにしていたのに、こういう状況になった苛立ち、悲しさ、いろんなものが混じって言葉にならない。
「ごめんなあ。怒ってるよなあ？」
どないしよう…と情けない顔をしてる奴から、ぷいっと顔を逸らすも両手で頬を包まれ視線を合わすように顔を戻された。
じっと目を見つめられて怒っているはずなのにドキドキと心臓が暴れだす。
「…っ、何で遅れたん。」
「ごめんなあ？寝坊してもうた…。」
「また遅くまでゲームしとったんか…。」
「…ごめんなさい。」
「携帯は？連絡くらいできたやろ。」
「う…っ、携帯探したんやけど出てこんくて…。」
「はあ…っ、アホっ！心配したんやぞっ!?」
「…っ…ごめん、ひなちゃん。」
あー、あかん。
アホなのは俺のほうや。
もう目の前がぼやけて近くにあるはずの顔が見えにくくなってるんやもん。
俺ってこんな涙腺弱かったん？
コイツのことになると俺、あかんなあ…。
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作者名：∞さっちん∞ | 作成日時：2017年9月17日 12時
