7月8日 総悟の生まれた日 ページ11
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土方に散々怒声を浴びた夜。
俺は自室で黙々と呪いのまじないを練習する
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『土方さんをいじめちゃだめだよ！』
そんなことを言われた覚えがあるが、それだけは守れない
たとえ彼女のAに言われても
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それから何時間経ったのか、眠くもなかったが夜も遅いので寝る支度をする
おめめぱっちりだってのに
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「あー・・・Aに会いてぇ」
そういえば、最近忙しくて会えていない
元気が取り柄の奴だけど、どうしてんのか
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ぼーっとしていて気付いた時には携帯の着信音が鳴っていた
「こんな時間に誰・・・あ」
Aだった
やべ、超嬉しい
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「・・・もしもし」
「あ！総悟？元気？」
あいつのバカっぽい声が聞こえる
「元気でィ お前は？」
「私？今入院してんの」
「そんな冗談通じるか」
「いやぁそれが冗談じゃないんだよねー」
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「・・・は？」
嘘、だろィ？入院？
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「おかげさまで、足を骨折しました」
「何で言わねぇんでさァ！」
「だって、迷惑かなって」
「バカが」
「とりあえず許してー」
「・・・はぁ」
声は元気そうだから、安心といえば安心・・・
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「・・・あ、誕生日おめでとう」
「は？」
「今、7月8日になったよ！」
しちがつ、ようか・・・
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「わざわざそんな事言いに電話したのかィ」
「ひど！そんな事って」
「いいから寝とけ」
「・・・今すぐにでも会いたいけど
足痛くてだめだからさ、電話で一番に伝えようって思ったのに・・・」
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なに可愛い事言ってんでィ
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「・・・十分伝わってるから、休め、寝ろ」
「うんわかった」
ほんとバカな女
「ねぇ総悟」
「ん？」
「・・・退院したら、デートしよ？」
「安静にしてろ」
「じゃあ一緒にお昼寝しよ？」
「・・・睡眠の妨害、するけど」
「ふふっ楽しみ」
バカな女に惚れた俺が悪い
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「ぁ、あり、がと・・・な」
「え？何？」
「さっさと寝ろっつったんでィ」
「はーい！大好きだよー」
「へいへい」
「お昼寝しよーね！」
「いいからさっさと寝なせェ」
誰よりもAが好きな俺は、誰よりもバカなんだろう
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End...
続く (更新停止中)
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作者名：おはなののか | 作成日時：2016年3月28日 17時
