鴉の学校と廃れた花園2 (ページ37)

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『しょうがねえなぁ、わかったよ』

まあ、怪我治ってねえのは事実だし、たまには言うこと聞いてやろう

温「おーっしゃ、たまには頭も休ませてやろうぜお前ら！」
明「Aばっかに頼ってちゃ名前が廃るよ！」
希「おいこらテメェらぁ！先輩方に遅れんじゃねえぞ！」

珍しく素直なあたしの返事に満足したのか、全員が意気揚々と敵陣に突っ込んで行く
あたしはと言うと、その流れに逆らって、校庭と校舎をつなぐ階段の1番上に腰を下ろす

瀬「尻尾巻いて逃げようってか！フジジョの頭とあろうもんが情けねえなぁ！」
『な訳ねーだろ！テメェとやんのはもう飽きてんだ！ここまで上がって来れたら相手してやるよバーカ！』

もみくちゃにされながら喚き散らすガラの悪い女に指を立て、高みの見物
数秒もすれば至る所で乱闘が始まる

相手に対してうちの人数は約半分
最低でも1人あたま2.3人倒さねえとな
まあでも大丈夫だろ、うちが負けることはない

温「死んでろ雑魚が！」
希「おらぁ！んなもんでAさんに相手してもらおうと思ってんじゃねえぞ！」
明「次ぃ！こんなもんじゃねえだろこらぁ！」

なんせあの3人がえらくやる気だからな
すげぇなあいつら、贔屓目で見ても他とは明らかに格が違う

アスカがちゃんと喧嘩してんの久々見たけどあいつやっぱ強いな、リーチ長えからずりいわ
アッコは相変わらずパワー型、正面から受けたらあたしでもきついぞ多分、雑魚一撃じゃねえか
ノンは…さすがに2人には劣るな、でも唯一の2年幹部なだけある、小柄だから避けるの上手えし何よりカウンターの決定率が違う

『おーい、せめて誰か1人でも上がってこいよなぁ』

この調子じゃあたしの出番はマジでなさそうだぞ、終わるまで何してよう
鳥の数でも数えるか？いやいやそれこそほんとに寝ちまう

薄暗くなっていく空と勇ましい女たちの声に紛れて、消防車がけたたましくサイレンを鳴らして通り過ぎていった

火事か？どこもかしこも物騒だなこの街は