Final Session : 森山由孝 「愛着障害の俺」 ページ27
貴 「できた!はい!」
何故か俺は食卓に座らせて、何故か俺の前に食事が出される。
森 「ぁ、あのさ、これは一体…」
貴 「?手料理だけど」
森 「わかるけどさ、何で?」
別にこんな事しなくてもいいのに、夕食はアパートで食べる予定だったけど。
貴 「でも、誰かに作ってもらってそれを一緒に食べるのって楽しいよ。
今日は桃井さんも一緒だけどね」
後少しで来るってさっとAさんは元気よく言う。
はは、俺ってこの笑顔に弱いな。
この、幸せオーラ半端ない、純粋な笑顔に。
森 「ねぇ、どうして俺のためにこんなにしてくれるの?
先生でしょ?俺、患者でしょ?」
勿論、俺はこの接し方が好きだ。でも、気になるんだよね。
貴 「何でって…森山君のためにやりたいから。それに、私はそういう硬い壁は貼らない。
そういう主義なの。
それに、私は森山君の事、患者として見ていない」
患者として見ていない?
俺の…ために?
その先が聞きたいような、でも同時に聞きたくないような。
ふっ
やっぱりAさんには適わないな。
森 「有難う ((ニコリ」
桃 「遅くなりました!すみません!!」
桃井さんが息を上げて入室する。
それからは俺達三人は食事をした。
メニューは…ハンバーグにオムライスにお茶に…って
森 (ほぼお子様ランチ!?) ←
何考えてんだか、この先生は。
思わず微笑する。
何となく分かった気がする。
わいわい騒ぐAさんと会話の弾む桃井さん。
これが
『家族との食事』か。
俺が一度も味わえなかった暖かみ。
それを、俺にくれた。
…適わないな、Aさん、君は本当に俺の運命の人だ。
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∞エイターレンジャー∞(プロフ) - 最高でした。 すごく感動して、涙が出ました。 素敵な作品を、ありがとうございます。 (2015年10月21日 23時) (レス) id: b7598b581d (このIDを非表示/違反報告)
火風(プロフ) - あの、ひとつだけ質問いいですか?水戸部君の話は少し「霧雨が降る森」をイメージしてるんですか?あ、違っていたらごめんなさい。長々と失礼しました。 (2015年1月3日 0時) (レス) id: bf95e01698 (このIDを非表示/違反報告)
遊(プロフ) - 読んでいて何処か心暖まる作品でした!精神病と聞くとちょっと重いイメージですが、見事な感動物語になっていて素晴らしいと思います!リクエストで、赤司と今吉をお願いしますm(__)m (2014年9月16日 23時) (レス) id: 9bb42d4f91 (このIDを非表示/違反報告)
凜ノ宮アリア - この作品すごく面白かったです!!話読んでて泣きそうになりました!! (2014年7月13日 15時) (レス) id: ab3b9fde5b (このIDを非表示/違反報告)
矢城 莉緒 - この作品大好きなんです! 社会人っていうところもいいですね 個人的に日向先輩が好きなのでぜひ作って欲しいです!! 楽しみに待ってます (2014年6月21日 22時) (レス) id: ca3a7a9da1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:真理リン | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Marilin/
作成日時:2014年4月21日 16時