浅草の破壊王に好かれてしまった私はただのモブです【炎炎ノ消防隊】

はじまりはじまり ページ3

紅丸「あ？じゃあなんだ？ニコニコしたらお前は俺に惚れんだな？」

A「ち、近いです…新門さん……」

紅丸「大体なんだその呼び方は？…新門さんだと？気持ち悪ぃ」

A「新門さんは新門さんなんですから良いではないですか。それに私は呼んでて気持ち悪くないですよ？」



紅丸「あ？お前も新門にしてやろうか？」



A「え、私は赤口のままで大丈夫ですぅ…」

紅丸「しゃあねェ、なら婿入りもやむねェな。ちょいと縁起の悪ぃ名だがまぁ良いさ」

A「……疲れてますね？あと全国の赤口さんに謝ってください！あ、私のお布団使っていいんでおやすみなさい」





このちょっぴり失礼で不機嫌そうな顔したお兄さんのことを流しに流し、さてどうやったら起き上がれるだろうと考えてみる。


ちなみに私の姓は赤口(あかぐち)で縁起は悪くないのだけれど
原国ならではなのか六曜の赤口(しゃっこう)を連想させるから縁起が悪いと彼は言う。

そんなことないと思うんだけどなぁ。




A「…あ、なんなら…私のお隣きます？お布団温めておいたよ、紅ちゃん？」




本日初めてのスマイルでほらほらとそう言ってみると顔を真っ赤にした若様は「お、お前なっ…」と言い残し、去っていった…。

うふふ、ウブなのかしら。…いい大人がまさかね。





新門さんは少しばかり私より若くて、いつもぶっきらぼうな顔をしている。

私も彼のことは顔の整った男前だとは思うけれど、だからといってどうこうなりたいわけじゃない。

まぁ、要するに自分より若い子だし軽く抵抗があるのだ。






これはそんな彼と私のおはなし。

モブなので詰所にはよくお世話になります→←おはようの言葉とともに

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