13-1:意地っ張りはどっち�� ページ1
休暇最終日からだ。
ひょんなことから喧嘩になって、ドラコがバレッタを取り上げて以来、真緒は髪を下ろす日が続いていた。
「見過ぎ」
にたーっと笑うザビニをドラコは鋭く睨みつけた。
「髪下ろしてるの可愛いよなぁ、ヤマトナデシコ」
入学以来、基本的に髪を高い位置で結んでいた真緒のダウンスタイルはドラコの周りの男子生徒内でも話題だった。
クリスマス以来、毎日欠かさずつけていたマフラーもあの日を最後に見なくなった。
寒さの厳しい日は、なんだか薄くて心もとないマフラーを首に巻いている。
「ほら、ああやって髪を左に寄せてるの、良いよなぁ」
「黙れ」
ドラコが凄むと、ザビニは肩を竦める。
そして「仲直りは早めが良いと思うぜ」という言葉を残して大広間を立ち去った。
ドラコだってそれは分かっていたし、バレッタもすぐに返すつもりだった。
しかし話しかけようにも、真緒のほうが徹底的にドラコを避けていた。
梟は使わず直接渡して、また以前のように笑いかけて欲しかった。
＊
何もできないまま一月は過ぎて、二月がやってきた。
相変わらず真緒は髪を下ろしていて、首元は寒そうで、遠くからその様子を見る度に、ドラコの胸にはもやもやが溜まった。
「ねぇっ、ドラコ！もうすぐバレンタインよ」
パンジー達がきゃっきゃと話しかけてくるのをあしらいながら、ドラコはふと思い立った。
(バレンタイン、か…)
二月十四日。
ロックハートによる悪趣味な装飾と小人にドラコはうんざりしていたが、ハリーの日記見ようとしたところを呪文で邪魔されて不機嫌になっていた。
(おまけに肝心の真緒も全然見当たらない…！)
午後の授業も終えて、夕食までの空き時間にうろうろと彷徨っていると、向かいの廊下を歩く真緒を見つけた。
「クラッブ、ゴイル、回り込め。真緒を足止めするんだ」
二人にそういうと、ドラコは真緒の目の前へと足早に向かった。
「やあ、真緒」
呼び止められた真緒は、ちらりとドラコを見たものの何も言わず通り過ぎた。
あまりの冷たさに唖然としながら、ドラコは真緒へ向くと、通りを塞ぐクラッブとゴイルが買収されかかっていた。
(まずいぞ！)
ドラコは急いで追いつき、真緒の腕を掴んだ。
「無視するな」
急いだ為、息が弾むが構わず続けた。
「それにーー…僕を避けてるだろ」
ドラコは真緒を見るが、肝心の彼女は「私に、話しかけないで」とそっぽを向いている。
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エマ - ドラコが好きすぎます、、、これからも応援してます！ (2022年3月23日 17時) (
レス) id: 993b960046 (このIDを非表示/違反報告)
M.S(プロフ) - りの様)コメントありがとうございます！意地悪なところや不器用なところがありつつもカッコいいドラコを目指したいので嬉しいお言葉です。応援ありがとうございます、励みになります！ (2020年2月3日 0時) (レス) id: ff3e6ddaf7 (このIDを非表示/違反報告)
りの(プロフ) - はじめまして！めちゃくちゃマルフォイカッコいいです！応援してます (2020年2月2日 23時) (レス) id: 993ddb6aa8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：M.S | 作成日時：2020年1月16日 23時
