生まれ変わったかと思いきや食用児で草も生えん【銀魂】【約ネバ】

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ーノーマンsideー



『ノーマンに少し見てもらいたい物があるんだけど』


ノ「僕に？」



Aはポケットからペンを取り出し僕に渡した


これ……



ノ「もしかしてただのペンじゃない？」


『うん


私の寝室の引き出しに入ってた


多分シスターからの贈り物ね』


ノ「！シスターから？」


『実はシスターが出て行く前に会ったんだ


そしたらすれ違い様に「良い物くれてやる」って言ってたからおそらくそれの事


とりあえずペンを開けてみて』


ノ「！これは…」


『…ミネルヴァさんは此処に行けって言ってるのかもね


ねぇノーマン、今からでも抗おうとは思わない？


家族全員で逃げるって言ったからには私ノーマンを引きずってでも連れて行くつもりだけど』


ノ「あはは、引きずられるのは困るな」



いつもの軽いジョークを言うAだがその笑顔は何処か悲しそうだった


…何て顔をさせてるんだ、僕は


ずっと笑顔でいてほしいと願った相手にこんな悲しい顔をさせるなんて


今更になって死ぬのが怖い、生きたい


ずっとエマやレイ、A達と一緒にいたい



『あーあ、けど今日のでもうママにロックオンされちゃったなぁ


やり過ぎちゃったよ…』



いっそ開き直って諦めたフリでもしとこっかな等と呟いてるAを見て


先程出荷宣告をされた時の事を思い出す


あのAはまるで別人だった


幼さを捨て大人の余裕のような態度


狂気すらも感じる笑み


でもそんな笑顔さえ綺麗だと思ってしまった僕はおかしいのかな



ノ「……僕も女の子だったらAみたいに簡単に蹴れたのかな？」


『え、いや無理っしょ


だってノーマン全然物事断らないじゃん』


ノ「うっ……それはそうだけど」



確かに僕は何か頼まれて断った事はない


自覚はしてるけどいざ面と向かって言われると中々傷付く


しかもAの場合満面の笑みで毒を吐くためかなり衝撃が大きい



『よし、エマの様子を見に行くか！』


ノ「そうだね…」


『…元気だしなって


大丈夫、あんたならワンチャン助かる


保証はしないけど』



説得力が一切ない事を言いながら僕の頭を撫でるA


それが何だか心地が良くていつの間にか涙を流しながらAに抱きついていた



『ノーマンって意外と泣き虫なんだね


…出発前に好きなだけ泣いとけ』



温かい……


しばらく抱きついたまま泣く僕の頭をAは黙って撫で続けていた


ありがとう、A

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