生まれ変わったかと思いきや食用児で草も生えん【銀魂】【約ネバ】

42 ページ47

結局本当に四人揃って医務室で寝た


もうすぐノーマンが出て行っちゃうから最後にとママを説得した、私が



エ「おはようA！」


『おはよ、足大丈夫？』


エ「うん、昨日よりは痛くないよ」



隣のベッドで眠っていたノーマンやレイも起きてエマ以外は食堂へ向かった


エマは骨折しているので此処で食べる事になってる



『あとで朝御飯持ってくるから待ってて』



朝食の準備をして私だけ食べる前にエマの分を医務室に運んでから席に着く


今日のお昼にノーマンが塀を上って逃げる予定だ


塀の向こう…どうなっているんだろう


本当に上ったら逃げれるんだよね？



『こうなる事は予期出来なかった訳じゃないんだし私が事前に調べておけば…』


ノ「？Aどうかした？」


『いいえ、何でもない』



小さく呟いた独り言は誰にも聞かれる事はなかった


そして時間は過ぎて早くもお昼


年少の子達と一緒に遊んでいるとママが異変に気付いた



イ「いない…ノーマンがいない」



コンパクトを見ているママ


ママの発言によりざわつく子供達


ノーマンは逃げれた


そう確信したかった


突然手を繋いでいた子供が「あっ」と言ってある方向を指差した


その先を見て私は目を見張った


塀を上って逃げたはずのノーマンが戻って来たからだ


……やっぱり塀の先にも何かあったんだ


私がもっと早く塀について調べていれば分かっていたのに…！


迂闊だった



レ「てめぇ…！どういうつもりだ！！


此処にいりゃ死ぬんだぞ


今すぐ逃げろ、姿消せ！！」


ノ「嫌だ、逃げるつもりはない」


レ「は？」


『…塀の先、どうなってた？』


ノ「その事なんだけど、崖だったよ


とても飛び降りられる高さではなかった」


『…ほんと抜け目なくて腹立つ』



ノーマンの報告によれば塀は丁度60度ずつ二股に分かれていた


片側は断崖、二股の塀の内は対称で同じ景色が広がっていた


プラントは塀を挟んで隣同士


此処から真西に当たる区画にあるのがおそらく本部という事


その根拠として、この区画の先にのみ橋があったからだ


“逃げるなら橋から”


だけどはっきり言ってその逃げ道はリスクが高すぎる


もし私達が逃げて警報等で本部に知らされたら鬼と正面衝突する事になるだろう



ノ「これ返すよ、僕は使っていない


だからまだ使える、三人が出る時に使うんだ」



ノーマンがレイに渡したのは発信器を壊す装置


こいつ…最初から戻るつもりだったんだ

43→←41

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す