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利吉side
やっと抱きしめたAの身体。
泣きじゃくっていたけれど、
背中を撫でていると少し落ち着いたようだ。
利吉「嫌って言われたら、どうしようかと思った」
『……うん』
利吉「力尽くでも、抱きしめるけどね」
『……え』
少し冗談めかして言うと、Aは顔を上げた。
Aの頬は、涙で濡れている。
悲しい涙で濡らしてしまったのは、私のせい。
利吉「……顔を良く見せて？」
頬にへばり付いた髪を避けて、その頬に手を添える。
『利吉、さん……』
利吉「A、ごめん……嫌な思いをさせたね」
『……っく』
Aが目を閉じると、
また溢れた涙が頬を伝って流れていく。
ぎゅうっと胸が締め付けられた。
『私は、自信がない』
Aは涙で潤んだ目で、じっと私を見つめた。
利吉「……どうして？」
『あんなに"利吉さんが好き！運命だ！"って
言えるお初ちゃんは、すごいと思うの。
私にはできなくて……』
いや、あれは自信過剰が過ぎる。
今回だって引っ掻き回して……
いや、私の責任でもあるんだけれど。
最初からもっとガツンと叩いて……ごほん、
もっときちんと突っぱねておけば良かった。
それに、Aの気持ちは良く伝わっている。
私のことが好きだって、しっかりと。
だから私も、Aに愛を伝え続けたい。
利吉「どんな人が現れたって、
私はA以外ありえないよ？」
A以上の人なんて、いるわけがない。
こんなに愛しい人は、他にいない。
涙で濡れたAの目尻に、口付けを落とした。
唇に付いた涙に、Aがそっと触れる。
『……私だって、利吉さんしかいらない』
Aはそう言って、私の胸にぎゅっと抱きついた。
……嬉しい。
◆◇
それはそうと、あのとき初と口付けをしていたと
いう誤解はきちんと解いておきたかった。
『利吉さん、手』
利吉「手？」
経緯を話すと、Aは私の手を取って
初の唇が当たった部分に口付けた。
『消毒、なんて……って！』
利吉「あぁもう、そんなことして」
あまりに可愛くて、押し倒す。
利吉「A、仲直りしよう」
それは甘い甘い、ふたりだけの仲直りの方法。
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llmz(プロフ) - 初めましてこんばんは。目をギンギンにしながら楽しく読ませて貰いました。そしてもっと読みたいです！お忙しいと思いますがこれからも続いていくことを応援しています。いつか母上に紹介するお話も読んでみたいです笑更新楽しみにお待ちしています！ (2023年3月25日 1時) (
レス) @page41 id: ea241ee2a1 (このIDを非表示/違反報告)
ぴすこ(プロフ) - はなさん» お返事ありがとうございます！！読めましたー！！はなさんの書く小説はどれも好きでほとんど読んじゃいました！これからも応援してます。頑張ってください！！ (2022年10月22日 7時) (レス) id: 8dcb23a883 (このIDを非表示/違反報告)
はな(プロフ) - ぴすこさん» 読んで頂きありがとうございます！早速ですが、こちらの設定はどうされているでしょうか？ご確認お願い致します！→→「マイページ」の「設定」から、下の方にいくと「コンテンツの設定」→ 「R18コンテンツフィルタ」があります。お手数ですが宜しくお願いします。 (2022年10月19日 21時) (レス) id: 1cb0e453a9 (このIDを非表示/違反報告)
ぴすこ(プロフ) - はじめまして！コメント失礼します。よるのおあそびを読みたいのですが、検索しても作者の作品全表示を押しても出てきません。どうすれば読めますか？ (2022年10月19日 21時) (レス) id: 8dcb23a883 (このIDを非表示/違反報告)
はな(プロフ) - Moonさん» お返事遅くなりました！なんて嬉しいお言葉…！更新遅すぎてすみません😱どれだけ続けているのかというお話ですが、私にも終わりが見えません(笑)とにかく更新頑張ります！コメントありがとうございます！！ (2022年10月10日 23時) (レス) id: 1cb0e453a9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はな
| 作成日時：2022年1月19日 0時
