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you side



とある朝方。




『ただいまぁ』




私の家は、町から外れた場所にある。


最近奮発して購入した、
お気に入りのふかふかのお布団。


ぼふんと飛び込めば、幸せが私を包み込む。



友だちも数えるほどしかいないし、恋人?は?な私は、
家でごろごろとするのが日課だ。




『今日は……今日の予定は……』




このところ仕事を詰めていたから、
予定を確認しておかなきゃぁ………



でも、眠い。



ついさっきまで仕事をしていたのだから、
そりゃぁ眠い。

世の同じ年頃の女子たちが眠っている時間に、
私は働いているのだ。




『健気だわ………眠い』




ごろりと寝返りをうち、目を瞑る。







「本当、健気ですね」







『そうだよー………へぁっ!?』




変な声と共に飛び起きた。
いや、私の変な声はどうでも良い。


利吉くんだ。


この私の家で、なぜ彼の声がするの。




『な、なんでいるのよ、利吉くん!』




意味わかんない!と枕を投げつけた。
そしてそれは易々と捕られたのだけれど。




利吉「なんでって、決まってるじゃないですか」




枕を小脇に抱えた利吉くんは、
布団の上に座る私に近付く。




利吉「おかえり、Aさん」



『ただいま……え、何?いつからいるの』



利吉「べつにAさんを
  尾けて来たわけではないですよ」




絶対、尾けてきたんじゃないか。
やだぁ、気付かなかった。不覚。




『まぁいいや……で、何しに来たの』



利吉「Aさんがお疲れのようだったので」



『はい』



利吉「よしよしに来ました」




私は思わず不審な顔で利吉くんを見た。
よしよししに来たって何?




『いえ、間に合ってます』



利吉「どうしてですか。
  ……そうする相手がいるということですか」




いないよ。
貴方と違ってモテないんだから。

"違います"と首を振ると、
利吉くんは私の布団に膝立ちで乗り掛かってきた。




『ちょ……!』



利吉「良かった。
  ね、よしよししてあげます」




いよいよ腹が立ってきた。
何なの、からかってるの。眠いのよ。




それより何より、




『私の布団に乗らないで!』



利吉「痛ぁ!」





力一杯、突き飛ばした。

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設定タグ:忍たま , 山田利吉 , RKRN   
作品ジャンル:恋愛
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はな(プロフ) - でん太郎さん» お返事遅くなりました!利吉さんどんどん変になっていきますどうしよう笑"大好きだなんて!ありがとうございます!とっても嬉しいです!のろのろ更新ですが頑張りますね。コメントありがとうございます❤️ (2022年7月31日 9時) (レス) @page42 id: f70efdef00 (このIDを非表示/違反報告)
でん太郎(プロフ) - 利吉さんがギャグ枠になってるのがツボすぎて、大好きです…😭ここで他の作品のことをお伝えするのもアレかとは思いますが、全作品、構成も夢主も、文章もとても大好きです、これからもずっと応援しています🙇‍♀️ (2022年7月13日 22時) (レス) @page9 id: 1487e65024 (このIDを非表示/違反報告)
はな(プロフ) - 青野ゆあんさん» ありがとうございます!ちょっと変わった利吉さんに挑戦です〜更新頑張りますので、引き続き読んで貰えたら嬉しいです。コメントありがとうございます! (2021年12月25日 22時) (レス) @page12 id: f70efdef00 (このIDを非表示/違反報告)
青野ゆあん(プロフ) - 好き,,,めっちゃ好き,,, (2021年12月19日 23時) (レス) @page4 id: a96dc153b8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:はな | 作成日時:2021年12月19日 1時

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