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土方side
船着場の古い倉庫。
さっきまでは誰かが戦う音が聞こえていたが今は静かだ。
土「クソっ、ここからじゃ中の状況が分からねえ……」
燈川は恐らく捕らわれてしまっている。それなら、近藤さん達の到着を待った方がいいか……
焦って、頭が上手く回らない。
銀「よぉ、大串くん。」
土「誰が大串だ。てかてめぇも居たのかよ。」
銀「ついさっききたとこだ。
おい、こっからみてみろ」
万事屋が手招きする方に行くと、壁がボロくなって空いた手のひらサイズの穴があった。
中では、手足を吊るされた燈川と男が会話している。
アイツ、朝の会議の写真に写っていた奴か。それに、コイツ一度ある組織を壊滅しかけ、頭だけ逃してしまったときのあの頭だ。ともかくはやく助けなければ。
すると、燈川の口に何か小さなものを男が押し当てた。
土「燈川っ!」
近「トシーっ!」
沖「単独行動するとは副長失格ですぜぃ」
サイレン、赤色の光と共に近藤さん達がくる。
近「おーい!真選組の者を捕まえるとはいい度胸だな!大人しく投降して出てこい」
近藤さんが拡声器で呼びかけると、重そうな扉が開き、中から男と燈川がでてきた。
主「何を言っているんですか?この子は"自分の意志"でここにいるんですよ?」
土「何言ってんだ?
おい、燈川!早くこっちに来い!」
けれど、燈川は虚ろな目をしてこっちを見ようとしない。
土「おい、燈川っ!」
銀「待て、様子がおかしい!」
俺を止めようとする万事屋を振り切って燈川に近づく。すると、燈川に男が何かを囁いたを
主「いいか、ここにいるヤツら全て殺すまで止まるなよ」
貴「はい……主人……」
ザシュッ
咄嗟の事でよけきれなかった俺は、胸のあたりをざっくりと斬られてしまった。
土「燈川……?」
名前を呼んでも、その目は俺を真っ直ぐ見ることはなかった
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うさきよ - 面白いです‼ (5月7日 20時) (レス) @page4 id: 55ad19f9cc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:のここ | 作成日時:2021年1月30日 21時