最強戦闘民族の生き残り (ページ33)

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写真の裏には、住所を走り書きしたものがあった。
今はそこに向かっている。
きっともう神楽は捉えられている。

すでに日は沈み、人気のない寂れた船着場は闇に包まれている。
奥の倉庫か……
扉の隙間から光と人の話し声がもれている。
耳を当てると、数人の男の声と少女の怒鳴り声が聞こえてきた。
男「大人しくしろ」
神｢いやアル！何するつもりネ！今すぐお前ら全員叩きのめしてやるヨ！｣
男「ﾁｯ､なんであんなに睡眠薬のませたのになんで効いてねぇんだよ……」
男たちは神楽ちゃんに蹴られたのか多少ケガをしている。上半身を縄で縛られた状態なのにすごい子だ。
けれど、このままではまずい。香を嗅がせられる前に助けなくては。
貴｢倉庫内に灯りは3つ……ここからなら狙える。｣
そう言って私は傘を構え引き金を引く
ﾊﾞﾝｯﾊﾞﾝｯﾊﾞﾝｯ

命中っ！
照明全部落ちたね。

男「ｳﾜｯ！」
男「な、何事だ！」
男｢敵襲だ！早くこっ……｣
バタバタと男が倒れていく。
貴｢たかが殴られたくらいでなーにビビってんのよ｣

神「殊里っ！助けに来てくれたアルか？」
貴｢そうだよー、美少女戦士殊里ちゃん参上よ｣
神「美少女ではないネ」

貴｢……縄ほどくのやめんぞ｣
神｢すいませんでした｣

キャラをかなぐり捨てて謝ってくる彼女を傍目に縄をほどく。

パっ、と急に明かりがつく。

貴｢もう来たか。

神楽ちゃん、このままにげて。武器は……
一応私の傘持ってって｣

神「いやアル！2人で逃げるネ！それに、武器なんかなくても貴｢甘い」
貴｢甘いよ。武器無しで勝てるならなんで今ここにいるの？傘、持ってたでしょ？それに、私もすぐ行くから。
やらなきゃいけない事があるの。

いって｣