【文豪ストレイドッグス】国木田さんの奇妙極まりない幼馴染さん 第２幕！

演目５０余６つ目　このあと ページ6

「俺は珈琲で、ユキは？」
「紅茶セットで……」

エスコートした喫茶店で窓際に座る。改めて考えると、これって詐欺に近いのかな。

「焔さんって、探偵社にはどのような経緯で入社したんですか？」
「今日は探偵社の焔じゃなくて、ただの焔として見てほしいな。駄目かな？ユキ」
「だっ、駄目じゃないです……！」

簡単に探らせはしない。一応依頼主だけど面倒だし。

「焔さん……って、その」
「なぁに？」
「か、カッコいいって云われませんか？！」
「云われないよ〜？だって俺っち新人だし」

顔を知っている人間は多くない。しかも大道芸師として仕事をするときは仮面をしているし(独歩ちゃんに悪趣味だとか云われたけどね)。

「格好はご自分で？」
「そ。一応お気に入りの仕立て屋で作ってもらったんだけどね？似合う？」

お願いしたときは渋い顔されたけどなぁ。腕はいい人だから期待してて正解だった。着心地抜群。

「このあとは如何する？ユキの行きたい所に行くけど」
「じゃあ……焔さんの家……行きたいです」
「それは駄目だな。我輩の家、ていうか部屋なんだけど滅茶苦茶汚いから」

意外？と問いかけると頷かれた。ま、大道芸の道具とか片付いてないんだけどね。これは内緒。
仕方ないので駅までぶらぶらと散歩することになった。

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