ギミーラブ【龍宮寺堅】

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さっきまでのとは違う、覆いかぶさるようなハグ




かったい‥‥てか龍宮寺君デカあ！！





彼の体は、想像よりもずっと大きくてゴツゴツしていた





男の子に抱きしめられるなんて今日が初めてだったから、緊張で頭が真っ白になる







「…も、もういい？」





耐えきれなくなった私は、思わず彼にそう尋ねた







「いや、もーちょい」






彼は全く離れてくれそうになかった






ん、、ちから、、つよ、、、





もう体反りそうなんだけど…






私が必死に彼を受け止めていると、家の外から車の停まる音が聞こえた






…嘘でしょ、






もしかしてお父さん帰ってきた！？？







「…ごめん龍宮寺君



親帰ってきたっぽい」




私が恐る恐るそういうと、さすがの彼も顔を上げた






「まじ？」







「…うん」







「丁度いいわ、挨拶する」






はい！？！






そんな事したらお父さん失神しちゃうよ！！




それに私たち、付き合ってまだ1週間なのに…




私が止める暇もなく、彼は玄関へ向かっていった




.




.





.





いきなり家から出てきた不良に、お父さんはめちゃくちゃ驚いていた





そりゃそうだよ、だって私付き合ってる人いるなんて言ってないし





真面目な娘が、まさか家に東卍の副総長上げてるとは思わないよね…





「ごめんね、龍宮寺君



こんな早く親が帰ってくると思わなくて…」




「気にすんなよ


俺がいきなり押し掛けたし」





お父さんが部屋へ戻ったあと、私は家の前で彼を見送っていた






「お前、今から怒られるんじゃね」




「う‥‥わかんない‥‥」





お父さんは彼の前では良い感じに振る舞ってたけど




あの笑顔は心から笑っていなかった





それは彼も気づいてるっぽい






「でもこれでいつでもお前ん家行けるな」






な、何言ってんの！？？





そんなホイホイ来られちゃ困る…！！






頭ではそう思いつつも、彼があまりにも無邪気に笑うもんだから




私も釣られて笑ってしまった

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