とんでもないアホ5【ツイステ】【男主】

219話 ページ38

Noside



校舎の中庭にて。




寮対抗戦のマジフト大会が迫る中、Aは必死に練習していた。




『1256回！1257回！』




ｵﾙﾄ「こんにちは！Aさん！ここで何をしてるの？」


そこに通りがかったオルトは、練習をしているAに声をかける。




『オルトじゃん！今素振りの練習してんの！1260回！』






そう。



何故かAはバットを持って素振りの練習をしていた。






オルトは首を傾げるが、Aは気にせず素振りを続ける。




ｵﾙﾄ「どうして素振りの練習？それに、心拍数と身体の温度、筋肉の収縮度を見ると、1260回もしてるように見えないよ？」




図星だったのか、Aはバットを振る途中で放してしまい、バットは遥か彼方へ飛んで行った。




その彼方というのは、校舎の窓で。






数秒後には、ガシャーン！！！と大きな音。




『ふう。今日も校舎の窓は脆いな。』




Aは出てもいない汗を手で拭う素振りをする。




ｵﾙﾄ「あちゃー、あそこは実験室だね。今は3年生が錬金術の授業で使用しているから、もうすぐクルーウェル先生が顔を出すんじゃないかな？」




『そうだね。デイヴィスったら俺の事大好きだから。』




直後、クルーウェルが割れた窓から顔を出した。




ｸﾙ「A・フィンズ！！！今すぐ実験室に来い！！」




『おっけー。』




Aは軽く返事をして、オルトへ向き直る。




『俺が反省文を回避出来る確率は？』




ｵﾙﾄ「今計測するね！……Aさんが反省文を回避出来る確率は0.4785611％！」



『おっけー、逃げるわ。』



Aはオルトにありがと〜！と叫びながら、早足に駆けて行った。




ｵﾙﾄ「ばいばーい！あ、ちなみに、Aさんが逃げたことによって反省文は3倍、課題はあと2つくらい追加されると思うよ！」



オルトの声は、Aに届くことは無かった。

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