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番犬 _02 ページ26

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you side



薄暗く続く廊下を走る、走る。

先生に見つかったら怒られるよなぁ、やだ、セブルスにも怒られちゃう。


「あの部屋に隠れよう!」


しばらく走ると廊下の終わりが見えてきた、その廊下の終わりには一枚の扉が。いかにも古そうな、そんな扉だった。

前を走るハリーが扉を開けようとするも、鍵が閉まっているようで開かない。


「もうおしまいだ」

『ハリー ちょっとどいてて!Alohomora ( アロホモラ / 開け )』

「!さぁ入ろう!」


杖を振り呪文を唱えると無事に扉が解錠され、皆でなだれ込むように中へとはいる。


「アロホモラ…」

「基本呪文集、第7章よ。流石Aね」

『ハーマイオニーに褒めて貰えるの、嬉しい』


何言ってるのよ、と照れたように返してくれたハーマイオニー。そんなやりとりにロンはふぅとため息をついたようだった。

耳を澄ますと、フィルチの独り言が聞こえてきた。ドアの隙間から外の様子を見ると…どうやらどこかに行ったそうだ。


『行ったみたいだね』

「閉まってると思ったんだな」

「閉まってたわ」

「これがいるからだ」


ハリーに言われ、ハリーの向く方へ視線を向ける…と。

黒くて、大きい…犬……?

でも、普通じゃない。

頭が…3つ…。


寝ていたようだったが、私たちの話し声で起きたのだろう。のそのそと動き出し、それが予想以上に大きいことがわかるまでにそう時間はかからなかった。


「「「うわああああああ!!!」」」

『…大きい』

「ちょ、A!!」


慌てて部屋を出る3人、そんな3人に引っ張られるように私も引き摺られて部屋を出た。
部屋を出た私たちを威嚇するように、がうがうと迫る大きな顔を部屋から出ないよう扉を押して、その大きな顔を部屋の中へ押し戻した。


「とにかくここから離れないと!」


ハーマイオニーの言葉に頷いて、私たちはまた埃っぽい廊下を走ったのだった。





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作者名:リン | 作成日時:2022年11月7日 2時

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