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降谷side

僕は彼女の笑顔を見たいと思っていたら

「(いつの間にか、こんなに素直になれなくなってしまった)」

机の上に置かれた大量の資料を見ながらため息をついた。
どれもこれも自分の壊した物の始末書だった。

「(これを早川に書かせて、あんなこと言うなんて……)」

僕はもう一度深いため息をつく。

「降谷さん、お疲れ様です」

風見が僕のデスクにコーヒーを置く。
コーヒーからは湯気が出ていて、淹れたての様だった。

「悪いな、風見」

コーヒーを手に取って口で少し冷ましてからそれを飲む。
少し苦いが、今の俺にはちょうど良かった。

「お疲れのようですね」
「……まぁな」

疲れてる理由の9割が同僚の女のことを考えていたからなんて言えるわけがない。

「いい加減、素直になったらいいんじゃないですか?」
「え?」

今、なんて言った?
早川と僕が口喧嘩をする所なんて人がいない場所でしかしない。
それなのになんで……?

「仮にも私は降谷さんの右腕なので」

風見は少し笑った。
彼の様子からして随分前から知っているようだ。

「初めはあんなにおしとやかな早川さんがって思いましたね」

風見は手に持っていたコーヒーを1口飲む。
コーヒーの湯気でメガネが曇った。

「早川さん、何やかんや言っていつも降谷さんの始末書書いてますし、嫌いではなさそうですけどね」
「…………今日は随分言ってくれるな」

もうそろそろ早川が起きてくる頃か。
そんなことを思いながらまた苦いコーヒーを口に運んだ。

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なみ - とっても面白いです。更新楽しみに待っています!!続きが楽しみです! (2019年8月8日 10時) (レス) id: 0ffda98372 (このIDを非表示/違反報告)
SHINO - 面白いです!更新待ってます! (2019年4月14日 21時) (レス) id: 5129f74190 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:数の子 | 作者ホームページ:http:/  
作成日時:2019年4月3日 9時

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