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コンコンとノックをしてから
「失礼します」と言ってズームの部屋に入ればそこには泣いているズームとそれを慰めるベルモットこちらを見て睨むジンがいた。

その瞬間、俺は全てを察し

「僕はお邪魔のようなのでまた後で…」
と部屋を出ようとドアノブに手をかけた瞬間、

「おい、バーボン」

といかにも不機嫌そうな声をしたジンが俺を呼び止める。
きっと、俺がズームをしばらく避けていてそのせいで元気のないズームに何故元気がないのかと聞いたせいだと思う。
ジンは本当にズームが大好きで、仕事がある度にかならずズームを連れていく。ズームは機械に強いから現場に一緒にいくよりデータ管理を任せた方が適任なのに。
ズームに予定があって一緒に仕事ができないときなんて機嫌が悪くて面倒くさい。

……………とまぁ、こんなかんじだから今の俺は相当やばい訳で。

「お前、なんでズームを避けるんだ」
ジンは俺に近ずきながら言う。
「お前が避けるとズームの仕事の質が落ちるのはお前が1番良くしってるだろ」
言い方はぶっきらぼうだが、つまりはズームに元気になって欲しいのだろう。
「僕は避けてなんて居ませんよ。ただ単に会う機会が最近なかっただけですよ」
俺が彼女を避けていたのもあったが、実際にお互いに仕事があるのも事実だった。
「違うな。お前はズームを避けてる。そうだろ」
「何故貴方にそれが分かるんですか?」

この言い合いは長くなりそうだ。
そう思った瞬間


「ジン、やめて。バーボン」


とズームがジンを止めた。

「ジンがバーボンを責めないって言ったから私は教えたのに。バーボンが困ってるでしょう?それに、お互いに仕事があったのは事実だから」

ジンはそれを聞き、チッと舌をならした。
そして「そろそろ仕事の時間だ。行くぞ」と部屋から出ていった。
そのジンの姿をみて俺に「また後で一緒に話そうね」とズームは俺の知らない、少し儚い笑顔でそういって部屋を後にした。

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(プロフ) - 私の好みドンピシャです!ありがとうございます!更新待ってますね! (2018年3月28日 0時) (レス) id: 056a8fea55 (このIDを非表示/違反報告)
紅蓮(プロフ) - こんな作品待ってたんです!!更新、とっても楽しみにしてます(^O^☆♪ (2018年2月10日 14時) (レス) id: 39bfad530b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:数の子 | 作者ホームページ:http:/  
作成日時:2018年2月8日 19時

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