対面 ページ20
『ありがとう、いただきます』
「レモネードとスープはリナさんからだ。ラファエーレさんもきちんと治してから復帰してくれと」
手を合わせてミネストローネを一口すすった。
リナさんとはラファエーレさんの奥さんだ。何回か食事をごちそうになったことがある。
丸3日も眠っていたのだ。ラファエーレさんにもお世話になっている身でありながらまた更に迷惑をかけてしまった。
「病上がりでこんなことを聞くのは心苦しいんだが……」
スープをゆっくり半分ほど平らげ、オレンジを一切れ頬張ったとき、ずっと横で見守っていた彼が気が乗らなそうに口を開いた。
「A、オレは君と過ごした時間は短いが、君を信頼できる人間だと思っている。……だが、答えによっては今後のことを考えなくっちゃあならない」
念押しするように私の目を射抜く彼の目は、先程までの慈愛は微塵も感じられない冷徹な目だった。
「君はスタンド使いなのか？組織とはどう関係している？それともどこかの組織からきた刺客か？」
その言葉には、確かに私の答え次第ではこの場で私の存在を消すのだろう、そんな殺気すら漂っている。
しかし質問の内容には理解できない単語が続き、私には首を傾けるしかできない。
『……スタンド？組織？』
「シラを切ろうったってそうはいかないぜ」
聞き返す私に答える素振りも見せない。
シラを切るもなにもないのだが。
『何が聞きたいのかわからないわ。スタンドが何かも、組織がなんなのかもわからないもの。それが信じられないなら殺せばいい』
呼吸をひとつ、少しだけ深めにして一気に言い放つ。そちらがそのつもりなら、こちらもそれなりの覚悟を見せなければならない。
先程までオレンジを刺していたフォークの歯を自分に向けて柄を彼に差し出し、これで攻撃するならどうぞ、とでも言うように表情にぐっと力を込めた。
「……わからないんだな、本当に。自分がスタンド使いということにも気付いてないのか」
数十秒間睨み合った後、彼が観念したように広げた両手を軽く胸の高さまで上げ言った。
さっきからスタンドスタンド、って、それがなんなのかわからないって言ってるのに。
『だから、そのスタンドってなんなのよ』
苛立って彼に言い放った瞬間、彼の背後にもう一つの人影が浮かび上がった。
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おまきまお(プロフ) - 。さん» それこそ数多の素敵な作品の海から見つけ出して下さってありがとうございます！！本当にお言葉ひとつひとつが嬉しすぎて。様に読んで頂けたことがわたしは何よりも嬉しいです。書き上げて良かった…！！(泣)そしてチャララティギルティ…語呂がよすぎて思わず笑いました (2021年1月28日 3時) (
レス) id: e365e09243 (このIDを非表示/違反報告)
。(プロフ) - 数多くある作品の中で、この作品に出会えた事が何よりも嬉しいです…。夢主ちゃんの心の強さやブチャラティの優しさとか、2人の距離感がとても好きでした。本当に、素敵な時間をありがとうございました！チャララティ…ギルティですね(唇噛み締め) (2021年1月25日 2時) (レス) id: 670de1abda (このIDを非表示/違反報告)
おまきまお(プロフ) - さくらんぼ＆チェリーさん» 感想ありがとうございます！そうなんです、このまま原作通りにいってしまうとどうしてもハッピーエンドにはならないんですよね……わたしもなんとか夢主ちゃんを幸せにしてあげたいので試行錯誤しているところです。また暇つぶしのお供に読んで頂けたら嬉しいです。 (2019年9月15日 0時) (レス) id: e365e09243 (このIDを非表示/違反報告)
さくらんぼ＆チェリー - この後ブチャラティは死んじゃって、死んだのを知っても悲しむんだろうな。それとも、夢主ちゃんはそれを知らずに待ち続けるんですかねぇ･････？どう転んでも私の頭じゃハッピーエンドにならない。つながらない･････。すごく素敵な作品でした。 (2019年9月13日 17時) (レス) id: ced51d468f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おまきまお | 作成日時：2019年5月25日 16時
