とんでもないアホ 2【ツイステ】【男主】

50話 ページ9

イデアside



この後も、
沢山攻略対象であろうキャラクター達が続々と出てきた。


色黒の大金持ちの陽キャとか、
その従者である髪ツヤツヤな細身の女性とか。

高身長モデル体型の双子とか、眼鏡掛けた知的女子とか。

あ、この子ちょっとアズール氏に似てる。



全員キャラが濃くて、選択肢も謎すぎる。


それらを正確に選び抜き、好感度を上げていくA氏。

いやなんで？







ﾛｰｾﾞ[...どうやら私は、A・シュラウドのことが好きみたい。]


ﾚﾝｼﾞ[あたしやっぱ、A・シュラウドくんのことが好きッス！！！]


ｼﾞｪﾘｰ[A・シュラウドさんで良ければ、私とお付き合いしていただけませんか？]※双子の片割れ



1枚絵とともに告白シーンが流れるが、終始フルネームで呼ばれるのでロマンチックもクソもない。


お菓子をバリボリと食べながら、
次々と流れる告白シーンを眺める。

ていうかこれ、ハーレムエンド……？
他のキャラの好感度を保ちつつも、均等に接して行かなければならないという、ギャルゲー最大の難易度。

ｲﾃﾞｱ「A氏、もしや女性の扱いに慣れてます？？」


『んー、女性というか、男性というか。』


え、何。どっちもいけるってこと？

こっわ、御曹司こっわ。


『俺、毎日がギャルゲーかもしれない。』


どんな人生歩んだらそんなことになるんだ。
むしろ羨まし…いや、羨ましがったら、僕も自分が人生負け組ってことを認めてしまう。

まだ高校生だから大丈夫。


自分にそう言い聞かせていると、
どうやらエンディングロールが終わったようで。


『うーん、なんか面白味に欠けるね。在り来りっていうか。』


いや、大分選択肢濃かったですけど？？？

何度かギャルゲーを攻略している拙者でも、
あんな選択肢やキャラの濃いギャルゲーは見た事ない。


何気にA氏を攻略すんのが一番ムズいんじゃね？

乙女ゲームにこの人放り込んだら、
戦争ゲームに変わるんじゃない？


『じゃ、イデアサン。俺はここで退散するよ。』

アデュー、と敬礼して、
カセットとともに部屋を出て行くA氏。


ツッコミどころが多いけど、まあ今日も楽しめたし、また今度新作ゲーム出たら持ってきてもらおう。


それ目当てとかじゃないですケド？



彼が出て行った後、自分の部屋をぐるりと見渡す。











なんでこんなにバナナの皮落ちてるの。



マ〇オカートでもしてたの？？？

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