とんでもないアホ【ツイステ】【男主】

6話 ページ8

リドルside

授業の始まりの鐘が鳴り、先生が入ってくる。


ﾄﾚｲﾝ「私は魔法史を担当するトレインだ。居眠りをしたら、わかっているな？」


何故猫を抱えているんだ……？



先程まで、隣でニマニマとしている彼に説教をしていたのだが、全くもって反省の色が見えない。

いっそ首をはねてしまおうか。


ﾄﾚｲﾝ「この子は使い魔のルチウスだ。」


ﾙﾁ「ｵ"ｱｧｧ」




『ブッサイクな猫だな。』

彼の言葉にギョッとする。

なんて失礼なんだ…！確かに猫はよくよく見ると…ブサイクだが、先生の前で言うことではないだろう。


声を抑えて言うでもなく、周りにも聞こえたみたいで、皆がA・フィンズに注目する。


案の定、トレイン先生の耳にも入っていたらしく、隣の彼をジッと睨む。

ﾄﾚｲﾝ「…早速だが、授業を始める。」



『…………』


が、彼も真顔で特に気にもせず、教科書をペラペラと捲っている。



ﾙﾁ「ｵ"ｱｧｱ"〜」



授業が開始して少し経った頃、


先程から猫の声がうるさい。

授業中に猫を連れてきてはならないというルールを作るべきだ。


猫と先生の声を聞き分けて、ノートを書いていく。

すると、今まで大人しく座っていたルチウスが、忙しなく動き出した。


何事かとよく見てみると、赤い点の光のようなものがルチウスの周りをウロチョロしている。

ルチウスはそれを捕まえようと、あちこち動く。
正直目障りだから、座っててほしいのだけど……

ふと隣を見ると、マジカルペンをルチウスに向けているA・フィンズの姿が。

どうやら赤い点を操作しているのは彼のようで、退屈そうに肘を着きながらペンを振っている。


全く、まともに授業も受けないだなんて、とんだ不良じゃないか。

まあ、入学式の時点で不良というレッテルはそこらかしこから貼られているが。


ﾘﾄﾞﾙ「A・フィンズ。今は授業中だ。猫で遊ぶのはやめたまえ。」

少し怒気を含んで、周りの迷惑にならないように小声で言う。

すると、チラッと横目でこちらを見る。


『俺の事フルネームで呼ぶの？長くない？』

口を開いたと思えば、そんなどうでもいいことを言い出した。僕の言ったことは全く聞いていないようだ。

『特別に名前で読んでもいーよ、リドルクン。』

彼はマジカルペンを回しながら言った。


何故こんなにも上から目線なのだろうか。


とはいえ、猫で遊ぶことはやめてくれたので、
授業に集中することにした。

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