[薄桜鬼] 古の白き虎は闇夜を照らす

土方side2 ページ44

話がひと段落ついたところで、Aは退出した。

山南さんも何か考え事があるようで部屋を出て行った。

俺の部屋に残ったのは、俺と近藤さん、そして山崎の三人だった。

山崎「自分も退席いたしましょうか。」

土方「いや、いい。山崎に頼みたいことができた。…近藤さんにもだ。」

近藤「む、俺にもか。」

さきほどの山南さんの態度が妙に気になった俺は、二人にある頼みごとをした。

山崎「副長、頼みたいこととは一体…。」

土方「あいつの話を聞いた時から、山南さんの様子がおかしいんだ、本人に気取られないように探れるか。」

山崎「御意」

小さく会釈して山崎は静かに出て行った。

近藤「トシ、俺に頼みたいこととはなんだね？」

土方「近藤さん、山南さんになにかあいつについての提案をされたらそれとなく断ってくれねぇか。」

近藤「A君のことか、よしわかった！任せてくれ！！」

どんと胸をたたき朗らかに引き受けてくれた。

これであとは、俺が動けば問題ねぇはずだ。


厄介ごとが一つ増えたが、それもまあ良しとしよう。









全ては新選組の未来のために。

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