Mer bleue ページ25
「や、やだなぁ、そんな訳ないよ？直ぐに戻ってくるんだよ？」
「はっ！？」
面食らった彼の美貌は、分かりやすく崩れる。
「短期の依頼演奏なの！たぶん、2ヶ月くらいかな。」
「本当に？？」
眉間のあたりに皺を寄せながら、青の瞳はビー玉のように丸く何度もパチクリと瞬く。
「本当だよ！」と、懸命に弁解を始めるA。
今回のパリ行きのきっかけや経緯。滞在日数など。
時折、降谷は疑問を指摘し吐かせる。
さながら供述調書を取るかのように。
..
「――それなら、どうしてそれを言わなかったんだ？」
「だ、だって！長期では無いから黙ってたの！忙しい零君達に余計な心配かけたくなかったから。」
「...かった。」
両手で目元を覆い、盛大に息を吐く。
降谷なりに安堵しているのだ。
良かった..
本当に―――
「零君、逆に心配かけたみたいでごめんね。ちゃんと戻ってくるから。ねっ？」
「あぁ..」
辺りは駐車している車ばかりで、車の主である人は殆どいない。
「A..寒いから、とりあえず車に..乗ろう。」
横風が強く、寒さで支配されるそこは
話し込むには最適とは言えずそろそろ
限界であった。
..
「ほら、A、シートベルトして？」
Aはかじかむ手を擦りながら、シートベルトの金具部分に触れ考え込む。
「零君、だ、だめだよ。飛行機いつ復旧するか分からないし..」
「1,2日程、出国が遅れたら駄目か？俺に少しだけ時間..くれないか？」
「でも..」
「大丈夫。飛行機のチケットなら、俺がまた取ってやるから。なっ、いいだろ？」
Aはこれに弱い。
三十路近い男とは思えない程、可愛い。
降谷零の甘えを見せる姿は貴重なのだ。
「うーん..」
考える程の事でも無い。
答えは...とっくに決まっている。
だけど、わざと勿体ぶってみせた。
「やっぱり、駄目か？？」
ほら？
また、彼が困った様に甘えて来るから..
「仕方ないなぁ、零君は私がいないと駄目みたいだから.....んっ、」
わざと得意げに言っていると、それ以上言葉にはならない。
唇を奪うとは、まさにこの事だ。
彼の形の良い唇は、Aの小さな唇に惹かれていた。
「あぁ、そうだよ。君がいないと駄目なんだ..」
少しだけ離れ、悪戯っぽく笑う。
「A、ドライブ行こうか。」
「ドライブ？？」
彼はまた、「そうだよ」と笑顔で助手席へと
身を乗り出すと
「...んっ、」
2人のシルエットがまた重なる..
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やっち(プロフ) - 良かったです。すれ違いが凄かったけど最後は結婚出来て良かった! (2022年8月4日 6時) (
レス) @page49 id: aabe067d77 (このIDを非表示/違反報告)
ポポロン(プロフ) - salomeさん» こんにちは！続編のご希望頂きまして有難う御座います(^^)ゆっくりではありますが、只今準備させて頂いてます♪新作と続編、一旦同時にリリースしたいと思っております(*^ω^*) (2019年6月10日 9時) (レス) id: 79673368f7 (このIDを非表示/違反報告)
ポポロン(プロフ) - 華花。さん» 初めまして！誤字脱字などお見苦しい点など多々あったにも関わらず、その様に仰って頂き嬉しい限りです(^^)やっぱり自分の好みは中々変えれず、新作も同じ様な雰囲気の作品かもですが宜しくお願い致します(*^o^*) (2019年6月10日 9時) (レス) id: 79673368f7 (このIDを非表示/違反報告)
ポポロン(プロフ) - 星の桜さん» 有難う御座います！最高と言って頂けてとても嬉しいです(^^)短編もご希望頂いて俄然創作意欲が湧きます！只今準備中なのでもう少々お待ち下さいませ(*^o^*) (2019年6月10日 9時) (レス) id: 79673368f7 (このIDを非表示/違反報告)
salome(プロフ) - 完結おめでとうございます出来たら出産の後の２人目の子育てやハロが降谷家に来た話とがいっぱい書いてほしいです (2019年6月6日 13時) (レス) id: 31aa9c013b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ポポロン | 作成日時：2019年4月14日 4時
