壊す蛇の憂鬱。9 ページ41
壊す「ん、・・・」
視界が開けた。
長い、長い夢を見ていた気がする。
・・・よく覚えていないけれど・・・。
壊す「って、うそ!?身体が軽い!!」
あの得体のしれない拘束はいつの間にかなくなっていた。
久しぶりの、何年かぶりの体の軽さにうずうずする。
例えようのないこの開放感、ずっと待ってた・・・!!!
私は蛇だし、ここは異空間だから数年といっても現実ほど長くは感じないが、それにしたってとっても久しぶりだ。
あまりの嬉しさに辺りをちょろちょろ動き回っていると、はたと気が付く。
そういえばあの癒す蛇が見当たらない。
・・・これって許してくれたっとことなのかな?
でも何も言わずに消えてくなんて、最後の最後まで失礼な蛇だ。
文句の1つでも言ってやろうかと思ったが、自由の身になれたことに免じて許してやろう。
そんな風に気楽に考えていると・・・。
壊す「う、わっ!!?」
グイッと、何かに引っ張られた。
そのまま霧のようなものに覆われて、目の前が暗くなる。
壊す「ちょ、なに!?うわぁ!」
・
・
・
気が付くと。
そこは一面が白い部屋の、研究所のような場所だった。
え・・・これってAの意識の中よね?
ずっと出てこれなかった意識の中。
でも、なんでAがこんな所にいるの?
最初は病院かと思ったが、コードやパイプがたくさんあることからソレは判断しがたい。
A・・・何かにつながれてる?
泣いている。
苦しそう。
知らない白衣の人が笑ってる。
ズキン
壊す「う、痛っ・・・!?」
ズキン ズキン
――ああ、思い出した。
思い出してしまった。
人間に対する憎しみを。
大人たちの汚い性格を。
そして
それらを自分の手で潰した時の快楽を。
壊す「ふふっ・・・あはは・・・」
科学者が何かのボタンを押した途端、私の目の前にはAが現れた。
そして私はニヤリと笑う。
壊す「クスクス)久しぶりねA。__いや…主」
もう
誰にも私の力は止められない――――・・・・
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masa-kichi(プロフ) - 巫子さん» 最終更新からだいぶ日が経っているのにわざわざコメントありがとうございます!泣そう言っていただけてとても幸せです!こちらこそありがとうございました。 (2017年7月3日 18時) (レス) id: 37fb7bf0cf (このIDを非表示/違反報告)
masa-kichi(プロフ) - ミオナさん» お返事めっちゃ遅くなってしまってごめんなさい!><日頃の妄想からの思いつきをぶっ込んだ作品なので、少々不安は残っていたのですが…。そう言っていただけてとてつもなく嬉しいです!ありがとうございました! (2017年7月3日 18時) (レス) id: 37fb7bf0cf (このIDを非表示/違反報告)
masa-kichi(プロフ) - カノLOVEさん» お返事めっちゃ遅くなってしまってごめんなさい!><この作品は初めて作ったものなので、今見返すと語彙力や表現力の無さで恥ずかしくなるのですが…そう言っていただけてとても嬉しいです!ありがとうございました! (2017年7月3日 18時) (レス) id: 37fb7bf0cf (このIDを非表示/違反報告)
巫子(プロフ) - とってもいいお話でした(泣)本当に良かったです。有難う御座いました (2017年7月3日 17時) (レス) id: 343e14107c (このIDを非表示/違反報告)
ミオナ - 最高でした(泣)イイ話です (2017年6月17日 5時) (レス) id: 27a20bc8d1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:masa-kichi x他1人 | 作成日時:2016年5月13日 16時