壊す蛇の憂鬱。１１ ページ43
壊す蛇『それにね、さっき見せたような事は現
実で起きてもおかしくはないの。人間はすぐに
裏切るし、結局の所自分が一番。貴方自身もこ
れまでに他人の汚れた部分を嫌という程見てき
たでしょう？』
貴「ぁ……」
黙りこくったA。
きっと昔のことを思い出したんだろう。
壊す蛇『貴方は居場所が出来たって勘違いして
るようだけど、あの団体だって他と何も変わら
ない。この先も同じ結末になるに違いない』
さっき、Aの記憶を辿っている時に見えてしまった。私の知らない少年少女と、楽しそうに笑う姿を。
貴「メカクシ団の事……悪く言わないで」
……あの団体はメカクシ団というのか。
壊す蛇『まだ庇おうとするの？
…いつもあの人達のことばかり(ﾎﾞｿｯ』
私の事なんて存在すら忘れようとしていたくせに。
貴「え？」
壊す蛇『…ふん、そこまで言うなら見せてもら
おうじゃない。貴方の言う”仲間との絆”を』
どうせ上辺だけの付き合いに決まってる。
やっぱり私が居なかったから、その間に邪魔者が付いちゃったんだ。
私はまた、記憶をコントロールして組み替える。
……そして、幻覚を見せ続けると、更にAは弱っていった。
その姿を見ると心が痛んだが、これは仕方ないな事。
……貴方の為なの。
壊す蛇『分かった？これがあなたの一番恐れる「仲間からの孤立、いじめ」…。元から一人なのとは違う、耐えられないくらいの喪失感が生まれるの。・・・それくらい知ってるよね？』
貴「・・・うん」
Aからは生気が感じられない。
壊す蛇『身体に残っている傷だってそう。あの時の自身への嫌悪感や他人を信じられない気持ちが
醜い傷になって未だに存在している。必死に押さえ付けたって上手くいかないのね』
貴「じゃあ、あの傷は・・・」
壊す蛇『そう、あなたの奥底に秘められている「本音」よ。自分でも気づいていなかったみたいだけどね』
あと少しだ、あと少しでーーー……
貴「なら・・・私はどうすれば――――・・・」
壊す蛇『なぁに、簡単なことよ。
それはね―――・・・』
私は最善策をAに教える。
貴「――――！？
っ・・・分かった」
｢分かった｣ その言葉を聞いた時には
私の口許は緩んでいた。
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masa-kichi(プロフ) - 巫子さん» 最終更新からだいぶ日が経っているのにわざわざコメントありがとうございます！泣そう言っていただけてとても幸せです！こちらこそありがとうございました。 (2017年7月3日 18時) (
レス) id: 37fb7bf0cf (このIDを非表示/違反報告)
masa-kichi(プロフ) - ミオナさん» お返事めっちゃ遅くなってしまってごめんなさい！＞＜日頃の妄想からの思いつきをぶっ込んだ作品なので、少々不安は残っていたのですが…。そう言っていただけてとてつもなく嬉しいです！ありがとうございました！ (2017年7月3日 18時) (レス) id: 37fb7bf0cf (このIDを非表示/違反報告)
masa-kichi(プロフ) - カノLOVEさん» お返事めっちゃ遅くなってしまってごめんなさい！＞＜この作品は初めて作ったものなので、今見返すと語彙力や表現力の無さで恥ずかしくなるのですが…そう言っていただけてとても嬉しいです！ありがとうございました！ (2017年7月3日 18時) (レス) id: 37fb7bf0cf (このIDを非表示/違反報告)
巫子(プロフ) - とってもいいお話でした(泣)本当に良かったです。有難う御座いました (2017年7月3日 17時) (レス) id: 343e14107c (このIDを非表示/違反報告)
ミオナ - 最高でした（泣）イイ話です (2017年6月17日 5時) (レス) id: 27a20bc8d1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：masa-kichi x他1人 | 作成日時：2016年5月13日 16時
