restart 【ダイヤのA 】 (ページ6)

今日:1 hit、昨日:0 hit、合計:3,401 hit

4_みえない明日ページ6

なぜ、マネージャーにならないのかって？

そんなの決まってるじゃん。

私がやりたいのは野球。

マウンドに上がって野球がやりたいの。

「野球がやりたい。
ただ、それだけです」

原田さんは目をそらし「そうか」と呟いた

原「マネージャーをやってみる気はないか？」

「原田さんにお誘いいただくのは光栄ですが、
私、マネージャーは嫌なので」

原「野球が、やりたいんだな」

「・・・はい」

原「俺には、ベンチも監督もマネージャーも、皆野球やってるようにみえるけどな」

原田さんはなんだか嬉しそうだった

原「野球やってるときは、皆同じ気持ちだ。
マウンドにいなくたって、一緒に闘ってる」

私は黙ってそれを聞いていた

原「俺は、皆でやる野球が好きだけどな」

皆で…

それが、野球の本当の姿なのかな。

私の中で何かが少し揺らいだ。

原「まぁ、稲実のマネージャーになって損はねぇよ。気が向いたら顔だしてやってくれ」

原田さんはそれだけ言って帰っていった

「皆でやる野球…かぁ」

今までそういう考えをもっていなかった私

なんだか、情けないな…自分。