愛さえあれば身分なんて関係ない…よね？2

鍵 ページ14

貴女side


部屋に1人っきりになると、耐えようとしていた涙がボロボロと出てきた



「うっ……ｯ……カ…タクｯ…リさまっ……」



カタクリ様とセスナ姫の先程のキスが思い浮かぶ



…今頃、2人は同じ部屋で……っ…



考えただけでも…辛い…



カタクリ様の側で働いたとしても…そういう光景を見るのなら……


私は…ペロスペロー様の所に……



もう寝よう…もう…どうだっていいから…少しでも現実から離れたい…



ベットまで行き、布団を被って寝る


布団の中は真っ暗で、孤独感でいっぱいになったが、今は1人にして欲しかったのでちょうど良かった


ｶﾞﾁｬﾘ…



ドアの開く音がした。



…あ。ドアの鍵閉め忘れてたな…



でもこのまま寝たフリをしていれば気づかれないと思う…それに、気づいたとしても話しかけてこないだろう…



ｶﾞﾁｬｯ…



ｶﾞﾁｬｯ？…ドアの鍵を閉めた…？



何の為に？



普通なら起き上がって正体を確認するけど…今はもう…どうでも良くなってる…



このまま寝たフリで…



カタクリ「…マイ」


っ…?!カタクリ様が来てる!?


カタクリ「…そこに居たのか」


今会ったら…もっと苦しくなるから…会いたくないな



カタクリ「マイ…？」



「……カタクリ様…いかがなさいましたか？」



なるべく声が震えないように言う



カタクリ「…脚は大丈夫か？」



「カタクリ様のおかげでなんとか無事です…」



カタクリ「そうか…」



お互い無言になり重い沈黙が訪れた

重い沈黙→←密告

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す