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unexpected *128 ページ43

エ「A!!」


あ「っ!」


私を呼ぶエレンの声に、我に返った。


エレンはこちらを不思議そうに、いや、心配そうに覗いている。


エ「大丈夫か?返事が無いから……気分が悪いなら、すぐに言えよ?」


あ「う、ん」


ようやく荷馬車まで辿り着いて、私は腰を下ろした。


エ「わかってると思うけど、揺れるだろうから、しっかり掴まっておけよ」


そう言い残して離れていったエレンの後ろ姿も見ないで、私はひたすら、自分の手のひらを見つめる。


ーー私、今、何をしようとした?


どくどくと脈打つ鼓動が響いて、冷や汗が溢れる。


口の中がからからに乾いて、何度も瞬きをした。


あ「……わ、たし。……、?」


ーーエレンの、エレンの腕から目が離せなくて、それで、ーー。


自分がしようとしていたことが、何なのか、理解した瞬間とてつもなく恐ろしくなって、蹲った。


荷馬車にあった薄汚い布にくるまって、目を閉じた。


ーーどうしよう。











ーーリヴァイsideーー


リ「Aの様子見?」


ハンジに呼び止められ、何を言われるかと思ったら、Aについてのことだった。


ハ「ああ。壁内へ帰ってきてから、どうやら塞ぎ込んでるらしくて……。ほら、左足のことは話しただろう?」


リ「今は、個室で療養しているんだったか?まあ、この状況じゃ療養っつっても、精々薄汚ねえベッドで寝てるしかないだろうが……」


壁内の状況はやはり芳しくなく、調査兵団全体がピリピリしている。


ハ「一人にしてほしいって言われてるから、部屋の外に一人だけ見張りをつけて、あとは食事を運ぶ時だけしか他人と面会しないようにしているんだけど……どうやらエレンたちとも会いたくないって言ってるみたいなんだ」


同い年の連中とも会いたくない。


何か後ろめたいことでもあるのだろうかと思ったが、その内容については何も思い当たらなかった。


壁内に帰ってきたAとは、俺は一度しか顔を合わせていない。


その時も短時間だったから、あの時のあいつの様子がどうだったかなんて、もう覚えていなかった。


リ「それで、なんで俺が?」


ハ「だってA、リヴァイにはすごく懐いてるじゃん?私やエレンたちにも気は許してくれてるけど……もうリヴァイくらいしか、今のAが向き合ってくれそうにないんだよ〜」


お願い、と頭を下げられては断れず、断る理由もないので引き受けた。


Aがいる部屋に向かうべく、歩を進めた。

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柚音(プロフ) - サンゴさん» お返事遅くなってすみません!ありがとうございます!ゆっくりとですが完結まで書き終えられるように頑張ります!コメントありがとうございました!! (2019年1月20日 3時) (レス) id: ba4520d13c (このIDを非表示/違反報告)
サンゴ - 続きめっちゃ気になりますっ!! (2019年1月17日 22時) (レス) id: f7865afa83 (このIDを非表示/違反報告)
サンゴ - 話が深くて読んでいて面白いです! (2018年11月19日 18時) (レス) id: f7865afa83 (このIDを非表示/違反報告)
柚音(プロフ) - 赤間利衣さん» あけましておめでとうございます!閲覧頂きありがとうございます!更新頑張ります! (2018年1月2日 1時) (レス) id: ba4520d13c (このIDを非表示/違反報告)
柚音(プロフ) - ちさきさん» あけましておめでとうございます!コメントありがとうございます、更新頑張ります! (2018年1月2日 1時) (レス) id: ba4520d13c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:柚音 | 作成日時:2014年5月20日 19時

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