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unexpected *126 ページ41

あれは夢だ。


過去の私の夢だ。


紛れもなく私が過ごしてきた過去だった。


だけど、それを経て私はここに辿り着いたんだ。


壁は夢じゃなかったんだ。


ーー夢じゃ、なかったんだよ、チサ。


私はまだ生きている。


きっと死ねはしないのだろうけど、私は生きて、ここの人たちと共に生きている。


チサの所には行けなかったけど、ここには行けたよ。


だから。


あ「ーー巨人討伐数……1!」


ーー今出来ることを精一杯やりとげる!


崩れた城の上で巨人を狩る。


ミカサやエレン、アルミンたちと104期生のみんなを助けに来たのだ。


少し離れたところでは、エレンも初めての巨人討伐に成功していた。


ハ「A」


同じように巨人を討伐したミカサが、心配そうな顔で近くに来た。


ミ「A、本当に動いて大丈夫なの?また意識が無くなったって……」


あ「大丈夫だよミカサ。ほら、こんなに動けるし!」


ミ「……なら、いいけど」


あ「ほら、まだ仕事終わってないよ!」


あと数体残っている巨人目掛けて、駆ける。


ーーその後、程なくして周囲の巨人を一掃し終わり、帰還の準備を始めた。


あ「……安心なんてまだまだ出来ないだろうけど、とりあえずは、一段落ついたね」


私の言葉に、うんざりした顔でエレンは答える。


エ「クリスタのことやらユミルのことやら壁の巨人やら女型のことやら……問題も山積みだけどな」


あ「まあね。……ていうか、何気に私たち、初、巨人討伐だったね」


エ「おお!やっとこの手で駆逐することが出来たぜ!」


あ「やっとねー!」


ア「軽口叩いてないで、ここは壁の外なんだから!」


あ「はーい」


ふいにお腹の音が鳴る。


空腹感を抱いて、これからは食糧問題もさらに厳しくなるなぁ、と思って憂鬱になった。


あ(……?それにしても……)


やけにお腹がすいたな、と手で腹部をさすった。


突然、酷い空腹感に襲われる。


あ(まあ、壁の中にいけば、パンのひとつ……半欠片くらいはあるし……それまで我慢だ)


自分に言い聞かせて、壁内へ向かおうと歩き出したみんなの後を追って、一歩踏み出した。


ーーはずだった。


あ「いたっ、……?」


私は何故か転んでいた。


そして瞬時に気づく。


ーー左足の、感覚がないことに。

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柚音(プロフ) - サンゴさん» お返事遅くなってすみません!ありがとうございます!ゆっくりとですが完結まで書き終えられるように頑張ります!コメントありがとうございました!! (2019年1月20日 3時) (レス) id: ba4520d13c (このIDを非表示/違反報告)
サンゴ - 続きめっちゃ気になりますっ!! (2019年1月17日 22時) (レス) id: f7865afa83 (このIDを非表示/違反報告)
サンゴ - 話が深くて読んでいて面白いです! (2018年11月19日 18時) (レス) id: f7865afa83 (このIDを非表示/違反報告)
柚音(プロフ) - 赤間利衣さん» あけましておめでとうございます!閲覧頂きありがとうございます!更新頑張ります! (2018年1月2日 1時) (レス) id: ba4520d13c (このIDを非表示/違反報告)
柚音(プロフ) - ちさきさん» あけましておめでとうございます!コメントありがとうございます、更新頑張ります! (2018年1月2日 1時) (レス) id: ba4520d13c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:柚音 | 作成日時:2014年5月20日 19時

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