其の玖 義勇視点3 ページ10
よほど自分の身を案じてくれていたようだ。
人から心配されるのは悪い気はしないが、桜からされるのはまた違う気持ちになった。
心配している桜の前で不謹慎ではあるだろうが、嬉しいような心が温まるような、そんな気分だ。
「良かったです。私のところにも来て、しのぶちゃんのところにも冨岡さんは向かっていたようなので怪我でもしたのかと思いました」
「……………」
どうやら桜は家に来た理由を怪我を負ったからだと思い込んでいたようだ。
桜に逢いに来たとは彼女は微塵も思ってくれていない。
目の前で能天気に構える桜に何をしに来たのか、本当のことを言えば彼女はどう思うだろう。
どんな反応をするのだろうか。
「あれ?だったらどうして冨岡さんはしのぶちゃんの所へ急いでたんですか?」
今すぐ触れたいーーそう思い桜の頬に伸びそうになった義勇の手がピタリとその場で止まった。
さきほどからお預けばかりだなと、内心苦笑いする。
そう思ってしまうのは下心を持っているせいなのかもしれない。
キョトンと頬に人差し指を当て、まるで分からないとばかりに不思議そうに今度は見上げてくる桜。
心配そうにしていたかと思えば、安心した表情を見せ、今はこの表情。
コロコロと変わる桜は見ていて飽きないし可愛くすら思えてくる。
が、触れるタイミングは完全に逃したと義勇は内心ため息をはいた。
「おまえが行くと言うからついて来ただけだ」
「師範!私は子供じゃないんです!一人でも大丈夫ですから!」
子供扱いしないでと叫ぶ桜の頭をワシャワシャと撫で回す。
髪型が崩れると抵抗する桜の姿も可愛くて仕方ない。
もう少しこんな距離感もいいのかもしれないと、膨れっ面で髪を手櫛で直す桜を見て義勇は思うのだった。
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桜花(プロフ) - 風花さん» 改訂版は視点を変えたり、煉獄さんの出会いを早めたりと、色々と修正してますので新作として読んで頂ければと思います。風花さんを始め、既存の読者様にはご迷惑をおかけしておりますがご理解頂ければ幸いです(^^) (2021年6月24日 21時) (レス) id: 12e45606b3 (このIDを非表示/違反報告)
桜花(プロフ) - 風花さん» こんばんは風花さん(〃ω〃)分かりにくくてすみません(><)改訂前の物は続きに行き詰まっていることもあり更新を停止しております。この先の更新は改訂版のみになります。 (2021年6月24日 21時) (レス) id: 12e45606b3 (このIDを非表示/違反報告)
風花(プロフ) - 桜花さんこんばんは(*’ω’*)お話の更新につきましてですが、これからはこちらのみという形でしょうか?理解力があまりなく把握しきれていないのですが、これからも楽しみにしております。 (2021年6月24日 19時) (レス) id: 0f5aae934e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:桜花 | 作成日時:2021年6月2日 7時