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YMside


……よくないな。

伊野尾ちゃんのこと考えないと。


びっくりしたな、あんなに人気あるのに彼女いないなんて思わなかった。


今度こそ好きになれるかな。

可能性はゼロじゃない。いつだって週のはじめにはそう期待する。

なのに相手に対する自分の気持ちはいつもなかなか動いてくれない。


自分の心に見切りをつけるまでが7日間。

そのスタンスを短すぎるとは思わない。
知念を好きになる時は日ごとに落ちていった。


伊野尾ちゃんに『おはよう』と送る。
この習慣を毎週同じ相手に送れたら理想的なのに。

あっという間に既読が付き、返信がくる。


『ハヨ。
つか早すぎ起こされた。憎い』


最後に変な絵文字までついてる。

ふふっと笑えてくる。
なんか見た目と違うんだよなぁ、伊野尾ちゃんって。
やっぱりかわいいのかも。


なんて笑ってると電話が鳴る。


『なあ、お前バカだろ?ばかだよな?』


「ごめん伊野尾ちゃん。」


笑いながら答えるとムッとしたような声。


『今日お前部活出ろよ。起こされた復習に陰湿なしごきをしてやる。じゃあな。あばよ!』


プツッと電話が切られる。あばよ!って…やっぱり面白いな。


そっか来るんだ。久しぶりにあの綺麗な姿が見れるんだ。









放課後、昨日に続き部活に参加すると俺は滅多に来ないからみんなから好奇の目を寄せられる。

ヒソヒソと陰口を叩かれたりもするが、伊野尾ちゃんがチラリとそちらに目をやるとその人たちも黙る。


今日は久しぶりに引退した伊野尾ちゃんが顔出してるおかげかみんなそちらに対してそわそわしてるので俺に対しての陰口もそれ以降はあまり聞かずに済んだ。


「久しぶりぶりだから指動かないなー」


全然そんなことはなかったけど照れくさそうに笑う伊野尾ちゃん。

「じゃあ俺はあとは見学しとくからみんな頑張れよ!」

伊野尾ちゃんがいるとそれだけで部内の空気が昨日とは違う。

顧問の先生と話している伊野尾ちゃんがふとこちらを見て、まるでよく頑張ってるなと褒めるような目でふわりと微笑む。





ピアノを弾いてる姿が1番綺麗だと思ってた。


今までは。


今日、笑顔がとても綺麗なことを知った。

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ぽんた(プロフ) - ひとみさん» コメントありがとうございます(*´ω`*)好きと言っていただけて嬉しいです!亀更新ですが頑張っていきます!!! (2021年9月11日 14時) (レス) id: 26174ade27 (このIDを非表示/違反報告)
ひとみ(プロフ) - この作品めちゃ好きです!! いつも更新楽しみにしてます!! (2021年9月11日 14時) (レス) id: e39657dd30 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ぽんた | 作成日時:2021年3月7日 9時

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