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普段は中庭でお弁当を食べてたのに最近は雨のせいで教室にこもりっぱなし。
『青い空が恋しいなあ』
「私は雨の音も好きだけどね」
『小学生の時から思ってたけどAってちょっと変わってるよね』
「そうかなあ」
そうだよ、と明らかに不満そうな顔をして窓の外を見つめるソア。
美人はどんな顔でも美人なんだなあと思っていると教室のドアから私たちを呼ぶ声が聞こえた。
『ソアーAー』
『あ、ジフナ!』
『今日一緒に帰らね?2人に紹介したいやついるんだけど』
『私たち放課後何もないし全然いいよ!ね、A!』
「うん!」
ジフンくんが来た瞬間さっきまでの不満が嘘だったかのように笑顔になるソアに思わず吹き出しそうになる。
『まじ?よかった。俺の友達にお前らの話したら仲良くなりたいってうるさくて』
「じゃあ終礼終わったらそっちのクラス行くね」
友達の友達と仲良くなれるのは嬉しい。
どんな人だろう、とかジフンくんと帰ることになってソアは喜んでるだろうな、とか考えてたらいつの間にか午後の授業は終わっていた。
担任の退屈な話が終わり、大好きなポロロのストラップを付けたリュックを背負う。
『A行こう〜』
「ちょっと待って今行くー!」
私たちはC組でジフンくんはB組だ。
B組はまだ終礼中みたいでしばらく廊下でソアと待っていた。
「ソア嬉しそう」
『うん、ジフナと帰るの久しぶり』
「そっかあ、ジフンくんのお友達と仲良くなれるかな」
『A誰とでも仲良くなれるくせに何言ってんのー笑』
そんなくだらないことを話していたら目の前の扉が開いた。
『悪い、お待たせ』
『2人がソアちゃんとAちゃん?いつもうちのジフナがお世話になってます〜』
『そういうのはいいんだよ』
「あ、私がAでこっちがソア。よろしくね〜!」
『ソアです〜よろしく!』
『俺クォンスニョン!スニョンでいいよ』
クォンスニョン、と名乗った真っ黒な髪の彼は切れ長の目を更に細めて笑っていて、初めて会ったはずだけどあの時の金髪の少年みたいにきらきらした人だと思った。
『さっきスニョアと4人でカフェでも行こうかって話してたんだけど、どう?』
「え、私も行きたい〜!」
『賛成!』
お昼休みは嫌々そうだったジフンくんも今は結構乗り気なようだった。
スニョンくんも優しそうな人でよかったな。
すぐ仲良くなれそうだ。
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作者名:ぽん | 作成日時:2021年1月13日 2時