きらきらひかる、 (ページ5)

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『あ、そのポロロのストラップ！！』

歩き出そうとした瞬間、後ろにいたスニョンくんが私のリュックを指さして叫んだ。

「もしかしてスニョンくんもポロロ好きなの！？」

『え？あ、いやそういう意味じゃなくて、』

周りにポロロ仲間がいないから、やっと同じ趣味の友達ができたと思って嬉しかったけどどうやら違うみたい。

『入学式の日会ったよね？あ、会ったっていうか俺が一方的に見たっていうか…』

彼は何を言ってるんだろう。
私たちは今日がはじめましてなのに。

「えっ、と、なんのこと…？」

『あー急にびっくりさせてごめん！入学式の日に坂道の桜の木のところでそのリュック見かけてさ、俺毎日自転車で通学してるんだけど、あの日ぼーっと自転車こいでたらブレーキかけるの忘れちゃって、』

急に鼓動が早くなるのがわかった。

『桜の写真撮ろうとしてた子にぶつかりそうになっちゃって、その子よろけてたからさ、ずっと謝りたいなあって思ってたんだけど顔も名前もわかんなかったから会えなくて…人違いだったらまじごめん！！』

スニョンくんはあの写真に写る金髪の彼だった。

もう一度会いたいと思ってた人がこんな近くにいたなんて。

「そ、それ！たぶん私で合ってる！」

『ほんと！？あの時はごめん！俺のせいで綺麗な写真撮れなかったでしょ？怪我とかもしなかった？』

「大丈夫だよ！あの金髪野郎、覚えてろよ～とは思ってたけど…髪色違うからわかんなかった」

『うわあ～…まっじでごめん！！』

「うそ、冗談だって笑」

本当に申し訳なさそうに謝ってくるスニョンくんがかわいくて、つい意地悪したくなってしまう。

すごく優しい人なんだということは一瞬でわかった。

『また会えて良かったなあ』なんて笑顔で言うスニョンくんに、私の心臓はわかりやすくきゅんと鳴った。

完全に一目惚れだった。

『え、お前ら知り合いだったの？』

『んー、お互い一方的に存在だけ知ってた感じ？今日からはちゃんと友達！』

ジフンくんとスニョンくんの会話を聞いて現実に戻る。

そうだ、まだ友達になったばかりなんだ。

もう少し、この気持ちには知らないふりをしよう。