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Episode29 ページ30

迅「俺のサイドエフェクトがそう言ってる。だからあんまり迷わずアイツと話してこい。」

A「でも、何を話せばいいのか…」

迅「なんでもいい、自分のこと、相手のこと…はたまたメガネくんや千佳ちゃんのこと、今しかない時を楽しめ!」

A「今しか…わっ私、遊真のとこ行ってきます!」

迅「おぉ!行け行け!」



A「……。」

まずなんて声をかけよう…どうやって近づく?いやまず扉を開ける時はどんな顔すれば…

トンっ

悶々と扉の前で考え出す私の背中を迅さんが押した

A「!!…」
迅「じゃあ、後は若いお二人でどうぞ〜」

背中を押された拍子に手に力が入り扉を開けて一歩踏み出してしまった私

遊真「ん??」
A「うっ!えっ!ちょっ!迅さん!!!」

ガチャン

戸惑いを隠せない私と状況が掴めない遊真、2人をそのまま置き去りに迅さんは扉を閉めた

遊真「どうしたんだ、A?」

A「………。」

遊真「……とりあえず座れよ。ほれ、こっちこっち」

遊真が自分の左隣を叩き手招きする

A「あっうん。」

私は遊真に促されるまま彼の左隣に座り、なんの話題を振るか考えながら

ボーっと遊真の隣で星を眺めていた

何分たっただろうか、遊真とここまで無言のままは初めてかもしれない…

私がそう思った時

遊真「…俺さ、あっちに戻ることにした。」

ビュン

その瞬間、強い風が吹き私の髪が大きくゆれる

あぁ、よかった髪が長くて、私の今の顔見られずに済む…

A「……そっか。」

遊真「む?驚かないんだな、もっとびっくりすると思ってたぞ。」
A「!…そっそれは…」


遊真said

俺の質問に答えにくそうにするA

遊真「もしかして聞いてたのか?迅さんとの話。」

A「!……うん。」

嘘はついてない…じゃあどの辺から…

遊真「いつから?」
A「……さっ最初から。」
遊真「…そっか、驚いた?」
A「…うん。」
遊真「だろだろ。」

さっきからAは俯いていて顔が見えない

前髪が元々少し長いのもあるが、風に煽られた髪の毛が邪魔でどんな表情かが見えない

何よりこっちを見ようとしない

遊真「…あっちに戻ったらチカやオサムやAにはもう会えないかもな。」
A「…うん。」
遊真「以外とこの世界の生活も楽しかったよ。」
A「…うん。」
遊真「オサムもチカも心配だなぁ特にオサム、アイツは人のために直ぐ死にそうだ。」
A「…うん。」
遊真「……俺、Aと友達になれて良かったよ。」
A「!?」バッ

遊真「やっとこっち見たな。」

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作者名:ruu | 作成日時:2021年3月21日 13時

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