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Episode28 ページ29

Asaid

遊真が話し出した過去…

遊真と遊真の父、有吾さんのある国での話…

戦争中のその国を手伝っていた有吾さんと遊真…

有吾さんの忠告を無視して戦闘に出た遊真…

……


そしてその日その時…遊真は死んだ…死ぬはずだった

有吾さんは遊真を助けるためブラックトリガーを作った…

死にゆく遊真の肉体をトリガーの内部に封印し、それに代わる新しい体をトリオン体で作って遊真の命を繋ぎ止めた…

そして、全ての力を使い切った有吾さんはチリとなり崩れて死んだ…

…遊真は有吾の嘘を見抜くサイドエフェクトを受け継いだ

それから3年、遊真は父親の代わりに戦いつづけ、なんとか戦争は終結した…

そして遊真は有吾さんを蘇らせる方法を探してこの世界に来たこと…

だが、ボーダーの技術でもブラックトリガーから人を蘇らせることが無理だと知ったこと…

……


今までずっと不思議だと思っていた…

遊真がなぜいつもトリオン体なのか…

A「…それで……」

長いようで短い遊真の話は終わり迅さんが遊真に問いかけた。

迅「おまえ、これからどうするつもりだ?」
遊真「そうだな、こっちだとネイバーは肩身が狭いし親父の故郷だけど俺がいるところじゃないな。」

遊真「俺は、向こうの世界に帰るよ。」

淡々とそれでいてはっきりと、遊真の口から出た言葉

A「…えっ……」

直ぐにでも、扉を開けて行かないでと言えたらどれだけ良かっただろうか…

私には引き止める権利はない。

遊真や、千佳ちゃんのように何かを為そうと動くことも、口に出すこともできない。

ただ、ずっと自分がどうしたいのかわからない

自分のしたいこともわからない私が何か言えることなんて…ましてや、私のエゴでここに残ってなんて

そんなの…言えるはずない…

……


遊真「俺がこっちに来た理由はもうなくなった…これ以上ここに居てもゴタゴタするだけだからな。」

遊真「けど、この何日かは面白かったな。久々に楽しかった。」ニィッ
迅「そうか…これからもきっと楽しいことは沢山あるさ、お前の人生には…」

……


ガチャ

A「!…」
迅「やっぱり居たか…」

半分泣きそうになりながら扉の前で座っていたら迅さんが来てしまった

A「迅さ…ん……ごめなさっ」

ガシガシ

迅「大丈夫だ…遊真はお前をそんな顔のまま置いてあっちの世界に戻ったりしない。」

私の頭を乱暴に撫でてそう言う迅さん

A「!……私は、どうすれば…」
迅「…さぁな、でもお前も遊真も一緒に笑ってる未来が俺には見える。」

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作者名:ruu | 作成日時:2021年3月21日 13時

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