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Episode11 ページ12

Asaid

A「私がネイバーの存在に気づいたのは…ほんとに物心つく前で……幼稚園に入るときには自分が何かから見られていたり狙われているっていうのを理解していた。」

修「そんなにはやくから!?」

遊真「…幼稚園って?」

千佳「3歳から5歳の子供が親から預けられる施設のことだよ?遊真くんは行ったことないの?」

遊真「あぁ、ないな。」

A「…だからその頃から私は他の人には見えてない、知られていないネイバーのことを誰にも話したことなかったの。」

修「それは…なんで、誰かに話した方が安全だし、何より守ってくれるはずだ、とくに親御さんとかは…」

A「…!……子供だったから…」

修「??」

A「私が…子供だったの。不器用で意地っ張りだから、信じてくれなかったらって……ただ不安だった。
ネイバーに狙われている恐怖より、家族に、人に信じてもらえないことが怖かったの。」

遊真「だから、今まで友達つくらなかったのか?」

A「…うん。私はあの頃から変わってない、ずっとずっと他人と関わるのが何よりも怖いの。」

千佳「…じゃあずっと、1人で逃げていたんですか?」
A「そうなるね。…私もどうして狙われているか未だにわからないけど。」

修「…クガ、はネイバー…じゃなかった、ネイバーについて詳しいんだ。2人の狙われている理由もわかるかもしれない」

千佳「そっか、遊真くんもボーダーの人なんだ。」
A「そうだったの?」
修「あっまぁ、だいたいそんなもんだ。」
遊真「そんなもんのようです。」

遊真「しかし、ネイバーに狙われる理由なんてトリオンくらいしか思い浮かばんなぁ…」
修「トリオン?トリオンが何か関係あるのか?」
遊真「関係あるも何もこっちの世界にくるネイバーはだいたいトリオンが目的だよ。トリオン兵をこっちの世界に送り込んでトリオン能力が高い奴は生け捕りに、トリオン能力が低いやつはトリオン機関だけ取っていく、そうやって集めた兵隊とトリオンを向こうの戦争で使うわけだ。」

修「なんでわざわざこっちの人間を!」
遊真「そりゃ、こっちのほうが人間がたくさんいるからだろうな。それに捕まえて戦わせるにしろ、トリオン機関だけ奪うにしろ違う世界の人間の方が色々気楽だしな。」
修「それが、ネイバーが僕らの世界に攻めてくる理由、なのか?」
遊真「全部の国を知ってるわけじゃないけど、でも大体そんなもん。つまり、ネイバー的にはトリオンの強い人間の方が欲しいだろうから、チカとAはそれだけトリオン能力が高いってことだ。」

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作者名:ruu | 作成日時:2021年3月21日 13時

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