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あの子の《何か》に… ページ39

遊真said(過去)


小南「レイジさんも知ってるの!?」

レイジ「詳しくは知らん。だが、迅の言ってるように予想はできるだろ。」






迅「鶯はね、自分が幸せになっちゃいけないと思ってる。」



小南「……はあ?」

宇佐見「…どうして」



迅「さぁ?」

と、どこか抜けた表情の迅さんが言うと


小南「…はあ?アンタ知ってるんじゃないの?」


と、小南先輩が迅さんの胸ぐらを掴む


迅「知らないってば、話してくれないんだから。ただ…あの子が考えてることはだいたいわかる。」


迅「自分だけ幸せになるのに罪悪感を感じてる。」


小南「自分だけって…」

迅「小南は知ってるでしょ。」

小南「……」



迅「Aの両親が亡くなってるの。」


小南「迅!」




迅「Aは別にそれを隠してない。それにこれが遊真達が気になっていた問いの答えだ。」

小南「でも…」

烏丸「亡くなったのはネイバーにやられたとかではないんですよね?玉狛に所属してるし…」


今までずっと黙っていたとりまる先輩が口を開く


迅「ああ。Aの両親の死亡にはネイバーもボーダーも関係ない」

宇佐見「……うぐっちが家族や昔の話しないのって」

レイジ「話しても気持ちのいい話じゃないからな、ましてや鶯の場合はネイバーもボーダーも関係ない、余計だろ。」

迅「せめてネイバーに両親を殺されたってなるならボーダーで話し相手ぐらい、相談相手ぐらい見つけれただろうに…」


宇佐見「…」

烏丸「……」








修「家族の誰かが入院してるのはなんとなく察してましたけど…、両親が亡くなってたなんて…」

小南「私達もAから直接聞いたわけじゃないわ、ボスが話してくれただけだから…」




小南「でも…やっぱり納得いかないわ。」

迅「…」


小南「あの子が、亡くなった両親や入院してる弟のことを考えて、苦しんでるのも縛られてるのも知ってる。」


小南「でもだからって………」




小南「…幸せでいいじゃない!何が悪いの???Aはもう、充分苦しんだじゃない!!!」

宇佐見「こ…なみ……」


小南先輩の顔は苦しそうに悲しそうにひしゃげていて
今にも泣き出しそうだった


小南「3年、あの子と一緒にいたの。一緒のご飯食べて、一緒の家に帰る。朝はおはようって言って、寝る前はおやすみって言って、………あの子、ぎこちなかったけど私達の前では笑うようになった。おはようもおやすみも、いってきますもいってらっしゃいも吃ることなく言ってくれるようになった。

私、あの子の……《何か》に、大切な《何か》になれた気がしたの!!!」

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蚊帳 - 気長に抗酸化待っています! (2022年9月15日 21時) (レス) id: e110b29402 (このIDを非表示/違反報告)
みなか - 面白いです!更新楽しみにしてます! (2022年6月8日 22時) (レス) id: 8f3f0cf387 (このIDを非表示/違反報告)
巫都 - 続き待ってます! (2021年12月28日 12時) (レス) id: b5eb63bfb4 (このIDを非表示/違反報告)
すみれ - 他作品に失礼します。ホリミヤの「うるさい。あとやかましい。」の作品の方はもう更新されないのですか? (2021年10月28日 18時) (レス) id: becaa0688f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ruu | 作成日時:2021年9月20日 15時

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